【追記】
WSJT-X 2.0の正式版がリリースされた。
【追記ここまで】
WSJT-X 2.0のリリースケジュールが公式ページで発表された。
こちらのページの下半分の「WSJT-X 2.0 is a major upgrade」のところ。
そして、新機能を解説したドキュメントがこちら。
ザザっと眺めると、このバージョンアップでは主にFT8とMSK144の改善(変更?)。
- 情報ペイロードが77ビットに拡張される(現状のFT8は75ビット、MSK144は72ビット)
- CRCのビット長も拡張される
- FT8のデコード感度が若干改善され、偽デコードが大幅に低減される
- MSK144のデコード閾値が1dB高くなる
現バージョンでもFT8 DXpeditionモードという特殊モードがあるが、2.0でのペイロードの拡張によってさらに複数のモードが追加される。
他にはWSPRのデコード感度が1dB上がる。
その他のプロトコル(JT4、JT9、JT65、QRA64、ISCAT、Echo、FreqCal)には大きな変更はないとのこと。
デコード画面も色分けが増えるそうだ。
さて、ここからが重要。
FT8とMSK144は大きく変るため、現行のプロトコルとの互換性がなくなる。つまり、バージョン1.9.1以下のものとの通信ができなくなるということ(おそらく、(現行の)JTDXのFT8とも通信不可)。これを踏まえて、移行スケジュールが発表されている。
- 2018/09/17: -rc1(廃止日: 10/31)
- 2018/10/15: -rc2(廃止日: 11/30)
- 2018/11/12: -rc3(廃止日: 12/31)
- 2018/12/10: GA WSJT-X 2.0完全リリース
-rc1と-rc2はFT8の現行版と新版の両方のプロトコルをサポート。-rc3で現行プロトコルを廃止し、新プロトコルだけになる。トラブルを避けるため、新プロトコルの実験は7.078MHzと14.078MHzを推奨(この二つだけ)。
MSK144は最初から新プロトコルだけの模様。こちらの実験周波数は、50.380MHz(IARUリージョン1)、または、50.280MHz(リージョン2および3)。
さて、どうするか?
新しいものを早く使ってみたいとか、ベータテストに協力したいとかでなければ、当面は様子見が無難か?-rc3以降は1.9.1のFT8と互換性がなくなることを考えると、1.9.1は削除せずに、そのまま残しておくべきかと。となると、2.0.0-rc1を使ってみるにしても、両方併用?それはそれで面倒…。
こちらも参考に。
【追記】
CQ誌2018年11月号にWSJT-X 2.0の解説があった。上に書いた以外の情報もあり、参考になる。
【続き】
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