を使って、TS-690のCATコントロールができた。
TS-690のシリアルポート(ACC1)の通信条件は、次の通り。
- 速度: 4800 bps
- データ長: 8 bit
- パリティ: なし
- ストップビット: 2
これは、メーカのサポートに直接電話して聞いたもの。あ、フロー制御については聞きそびれた。でも、回路図を見ると、CTS、RTSはマイクロプロセッサにつながっているから、ハードフロー制御だろう。でも、お借りしたケーブルが、CTS-RTS折り返しになっているので、ここでは、フロー制御なしで設定する。
なお、ポートは、COM11として認識されていることを、デバイスマネージャで確認済み。
WSJT-X
Rigのメニューで「TS-690S」を選択する。Serial Portは、現在つながっているものが選択肢に出てくる。逆に言えば、つないでいないと設定できない。後は通信条件を合せる。PTT MethodもCATにした。
一通り設定を終え、右下の「Test CAT」にマウスカーソルを持って行くと、下のようなメッセージがポップアップする。
なるほど、これをクリックすれば、テストして結果が別のウィンドウに表示されるんだな、と思ってクリックしたけど、何も出てこない。代りに(?)、ポタンが緑になった。
試しに、ケーブルを抜いて、同じことをやったら、赤になった。当然、失敗(エラー)。
ということで、メッセージが古いのか、別ウィンドウは出てこないで、ボタンの色で結果を教えてくれるみたい。
「Test CAT」が緑になると、その横の「Test PTT」ボタンが有効になった。マウスカーソルを持って行くと、次のようなメッセージ。
メッセージに従ってボタンをを押したら、ボタンが赤になるとともに、無線機が送信状態になった。
もう一度押すと、受信に戻った。無事、CATで送信制御ができた。
設定画面を閉じ、メインウィンドウ(?)で周波数を選択すると、無線機側にそれが反映された。
また、無線機のVFOを回したらWSJT-Xの周波数表示もそれに合せて変った。ついてくるのに一呼吸あるが。おそらく、これは、設定画面のPoll Intervalによるのだろう。何もしないで1sになっていたが、これ以上は下げられない。
多分、これで、WSJT-XではTS-690のCAT制御ができたと思っていいのだろう。
なお、WSJT-XでのCAT接続、PTTテストに関しては、jh8jnfさんの記事を参考にさせてもらった。
JT65/JT9入門の5:デジタルモード用インタフェースで無線機をパソコンに接続する
https://jh8jnf.wordpress.com/2016/06/23/jt65jt9%E5%85%A5%E9%…
一点補足。
WSJT-Xを起動してから、無線機を認識するまでに数秒(ちゃんと測ってはいないけど、5~10秒程度)かかる。認識すると「ピッ」っと無線機から音がして、WSJT-Xの表示周波数が無線機のそれに一致する。
Turbo HAMLOG
続いてTurbo HAMLOGでも確認。ログ用のソフトだろうと思うが、詳細は未確認。そのうち、ちゃんと調べなきゃ。
まずは、設定画面を開く。「オプション」の「環境設定」から行ける。
ここでいきなり躓く。「KENWOOD-1 or ICOM」と「KENWOOD-2」とあるが、TS-690の場合はどっちを使えばいいんだろう?この二つ、どう違うんだろう?色々と検索してみたけど、それらしい情報は出てこない。そこで、ケーブルを貸してくださったja2bqxさんに尋ねてみたところ、どっちでもいいとのこと。設定速度に設定できる範囲などが違うが、その範囲で使うならどちらでも大丈夫だそうだ。初めて見る者は、こんなところで引っかかったりする。
ということで、試しにKENWOOD-1の方で設定してみる。
続いては、「入力環境設定」。
先ほど設定したKENWOOD-1を使うように設定。
ログの入力画面を出す。「表示」→「入力ウィンドウ表示」→「LOG-[A]」を選択。
Freqの欄に、TS-690の現在の周波数が反映された。素晴らしい。
ちなみに、無線機側のモードをCWにすると、入力ウィンドウのMode欄にきちんと反映された。AMやFMでも、もちろん大丈夫。なお、反映されると言っても、リアルタイムではなく、ワンテンポ置いた感じで反映される。適当なタイミングでポーリングしているのかな?
逆に、Freq欄に周波数を入力し、マウス右クリックでメニューを出して、「リグの周波数を設定」を選ぶと、この周波数が無線機に反映された。これは即座に反映。
「VFOの切換え」や「PTTの on/off」も正しく機能した。
HDSDR
HDSDRでもCATコントロールが使えるので試してみた。ただし、直接ではなく、Omni-Rigという汎用の制御機構を経由する。
Omini-Rigの導入に関しては、ja4ecxさんのサイトを参考にさせてもらった。
Omini-Rig
http://ja4ecx.yumekou.org/omni-rig.htm
「Options[F7]」→「CAT to Radio (Omni-Rig) 」→「Omni-Rig」を選択する。
「RIG 1」の各項目を適切に設定。
「Options[F7]」→「CAT to Radio (Omni-Rig) 」→「sync Rig1」を選択。この時点で、すでに、TS-690が認識されている(On-line)ことがわかる。
なお、上の画面では「Virtualization」が選択されているように見えるが、キャプチャ時のトラブルか何か。気にしないでOK。
念のため、もう一度メニューをたどって「sync Rig1」にチェックが入っていることを確認しておく。
上の画面のように、「sync to Omni-Rig」「sync from Omni-Rig」「sync True frequency」「sync Moduration」にチェックが入っていれば、HDSDRの画面で周波数やモードを変えると、即座にTS-690に反映される(いちいち、「ピッ」っと音がするのがやかましいが)し、逆に無線機側を操作すればそれが(一呼吸置いて)HDSDRに反映される。これはなかなか面白い。ただし、これは制御ができただけで、受信機としてはつながっているわけではない。いずれ、この辺りもトライしてみよう。
その後はこちら。
コメント
動作確認の詳しい説明ありがとうございます。
> Turbo HAMLOGでも確認。ログ用のソフトだろうと思うが
そうですね、QSOを記録するログソフトです。主に国内QSO向きですがDXQSOでも問題なく使えます。
コンテスト時には専用のコンテスト用ログソフトが良いです。(例: CTESTWIN 作者はJAの方)
色々なフリーの関連ツールも公開されています。(拙作も幾つか)
> ログの入力画面を出す。「表示」→「入力ウィンドウ表示」→「LOG-[A]」を選択。
ここでメイン画面が表示されたらEnterキーでも「LOG-[A]」が表示されます。
相手のコールサインを入力したらEnterキーを押さないと [Save] が出来ません。
「LOG-[A]」にて [ NextLog ] で「LOG-[B]」が表示も出来ます。
無線機が例えば2台(HFとV/UHFとか)ある時に
「KENWOOD-1 or ICOM」 に HF機、これを「LOG-[A]」に設定し、
さらに「KENWOOD-2」 に V/UHF機、これを「LOG-[B]」に設定して
使う分ける....なども可能です。
他メーカーの無線機の混合も可能かと。 詳しくはHELPに記載があります。
次は貴購入のUSB-RS232Cケーブルで動作テストですね。
結果報告を期待して待っています。
ありがとうございます。
こちらのケーブルに関しては、一歩先進がありました。別記事にまとめました。
https://www.jh4vaj.com/archives/633