無線機の保証認定といえば、昔はJARLだった。それが、JARDに移ったことは知っている。その後、TSSという民間企業に移管されたようだ。
が、しかし、再度JARDが参入し、今は、TSSとの二者で保証認定が行われている。どっちも一緒だろうと思いつつ比較したら、料金が違う。
TSSの保証料
http://tsscom.co.jp/hosho/annai.html
JARDの保証料
http://www.jard.or.jp/hosho/contents/guidance_04.pdf
開局申請での料金はこんな感じ。
- TSS: 台数に関わらず4,800円
- JARD: 1台のみなら4,000円、2~5台は6,000円、5台を超えると8,000円
一台だけならJARDの方が安いが、台数が複数になると段階的に料金が上がる。TSSは台数に関係なく均一料金。なので、二台以上ならTSSの方が安い。
一方、変更申請では、こう。
- TSS: 台数に関わらず3,000円
- JARD: 1台のみ3,000円、2台以上は5,000円
変更申請ならTSSにしておけばコスト的には良さそう。ただし、設置場所だけの変更の場合は、JARDなら2,500円で済む。この場合だけはJARDがお得。使い分けはこの辺りを考えればOKかな?
【追記】
とはいえ、他にも違いがあるんじゃないかと思って、両者に電話して聞いてみた。
なぜ、二つの機関があるのかとの問いには、どちらも同じような回答で、一者での独占は好ましくなく競争させるための政府(?)の方針だそう。保証料などを比べてお好みの方でどうぞ、って感じだった。それと、TSSによれば、申請がJARDと分散されることになったので、それ以前ほどは混み合わなくなっているそうだ。
電話で応対して下さった方の印象は、JARDの方は非常に丁寧で、話していて気持ちがいい。言ってみれば、営業の方という感じ。TSSの方は技術屋上がりというような感じで、最初は事務的な応対だったけれど、話を進めていくうちに、かなり詳しい方という印象だった。
結局のところ、料金以外では判断のしようがない。なにしろ、「ウチは審査が甘いです」とか言うはずもないので。
それから、TSSの方と話していてびっくりしたことがある。免許の申請は電子申請もできるようになっているけれど、実際のところ、紙の方が早いそうだ。電子申請だと、総務省のサイトで申請者が自ら入力し、その結果をダウンロードしてTSSに送ることになる。それにミスがあると、申請者に連絡して、修正してもらい、再度送り直してもらう。これに手間がかかるそうだ。紙での申請ならTSSで修正を加えることができるけど、電子申請はこれができないので時間がかかるとおっしゃっていた。JARDではそういう話はしてくれなかったけれど、おそらく、同じような状況ではないか?
JARDもTSSも、保証認定したものは、その週の金曜日にまとめて各総通に発送しているとのこと。バッチ処理になっているらしい。
しかし、TSSのトップページ、過去の遺物のような作りで微笑ましい。左下に、「海外ホテル予約」というバナーがある。この会社、本業は一体何だ?
【追記】新スプリアス規則に関しては、JARDとTSSとで大きな違いがあるようだ。詳細はこちらの記事で。
コメント
小生、資格を取って4年。当然リグも持って時々ではありますが電波も出していますが、誰も交信できていません。取っ掛かり、引っ掛かりでもいいので話はできないか❓
ご近所にアマチュア無線をやっている方がいらっしゃれば、あるいは、地域のハムクラブがあれば、そちらで相談してみるのが早いと思います。または、リグを入手したのがハムショップなのでしたら、そちらで聞いてみるのもよいかと。
そういうあてがないようでしたら、TwitterなどのSNSで情報を集めるのが良いかと思います。
亀レスでスミマセン。
RJX-601の技適申請の件でJARDに聞いた時も「紙の方が早い。なぜならこちら(JARD)で修正ができるから」と言われました。
ただ、紙申請を増やすとその後のリグ増設の電子申請の際、『第○送信機が何のリグ?』ってのが分からなくなるので未だに601の申請はしていませんw
でも、ハムフェアまでに一応紙の書類作ってみて会場のJARDブースで添削してもらおうかな・・・(^^;)
JARDでも「紙の方が早い」と言われるんですね。あちらで修正してくれるという意味では、JARDもTSSも同じでしょうから、そういうことになるのでしょうね。
紙といっても、私の場合は手書きではなくPCで書類を作成しているので、手元に同じもの(というか、元データ)が残ります。ですので、どういう申請をしたかは分かるので大丈夫です。昔は「控え」を返送してくれましたけど、今はそういうのはなくなりましたね。「控え」と言っても、それも自分で書いていたわけですけど。手書きだったので大変でした。
この記事により、保証認定の仕組みが何と無く分かりました。
大変に参考になりました。
役に立ったようで嬉しいです。ですが、この記事はだいぶ古いので、保証認定料は変更になっているようですから、それぞれのサイトで最新の情報を確認してください。今後ともよろしくお願いします。