前回の話はこちら。
この記事に対してコメントを頂戴した。
差動信号を見るのには、Ch1とCh2で測定して差分を出せばよいというのは、まったくその通りで、一応、考えはしたのだけど、外部トリガを使おうにもプローブが二本しかないので諦めていた。でも、考えてみれば、外部トリガはトリガであって波形を観測するわけではないので、ちゃんとしたプローブじゃなくても大丈夫なのかな。ということで、BNCにミノムシクリップが付いたケーブルを使って外部トリガを試してみた。
まずは、確認。外部トリガはHT82V739の\(\overline{CE}\)の立下がり(1.5V)、Ch1は外部トリガと同じ信号(確認用)、Ch2はHT82V739のVREF。
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期待通りに、動作してくれているようだ。なお、このときの\(\overline{CE}\)はトランジスタを使ったリセット回路。
では、続いて、Ch1をHT82V739のOUTP、Ch2をOUTNにして測定。
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ちゃんと拾えている。OUTPとOUTNで信号に違いがあることがわかる。
そして、両信号の差分を計算。

一番上の緑のラインが計算結果。これがポップノイズとして聞こえるものの正体か。
次に、リセット回路を使わずに、\(\overline{CE}\)を10kΩでプルアップしておいて、ジャンパ線を使って手動でGNDに接続した場合。

これでもOUTPとOUTNに差があり、ポップ音が発生していることがわかる。しかし、レベルは小さい。
続いて、これも先にコメントで頂いていた、\(\overline{CE}\)をプルダウンしておいてジャンパ線を抜くという方法。100kΩでプルダウンし、(手近にあった)51Ωを経由してVDDに接続した。

この波形を見る限りでは、プルアップしていた場合と特段の違いはなさそう。また、ポップ音の聞こえ方も同じ程度。
プルアップにしてもプルダウンにしても、トランジスタを使ったリセット回路よりはポップ音が小さくなることはわかった。次は、トランジスタではなく、74HC14を使ってやってみるかな。
しかし、上の実験で\(\overline{CE}\)をイネーブルにした際にOUTPとOUTNとに違いがありそうなので、ポップ音を消すことは期待できないよう思うけど…。
続き
コメント
出力に600mVもの電位変化が出ますか。
ここまで来たらICのせいですね。
ICのデータシートによるとOutpはOutnの信号を1倍反転増幅器に通して作つてゐますね。
その元になるOutnの信号は入力を10倍反転増幅してゐます。
アンプ各段の周波数応答の差がパルス発生の原因かも知れません。
HC14で試してみました。結果は予想通りでした。
https://www.jh4vaj.com/archives/5590