コンディションの変化やQRMの発生・悪化等でQSOが尻切れになってしまうことがある。JT65やFT8といったモードでもそれは珍しいことではない。
では、どのタイミングまで進んだら「交信成立」と見なすのだろう?下の表はWSJT-Xによる標準的なQSOシーケンス。
CQ局 | 呼出局 | ||
---|---|---|---|
1 | CQ JA1aaa PM95 | → | |
2 | ← | JA1aaa JA2bbb PM85 | |
3 | JA2bbb JA1aaa -12 | → | |
4 | ← | JA1aaa JA2bbb R-15 | |
6 | JA2bbb JA1aaa RRR | → | |
7 | ← | JA1aaa JA2bbb 73 | |
8 | JA2bbb JA1aaa 73 | → |
コールサインは架空のもの。グリッドロケータやレポートも便宜的に付けた。言うまでもないとは思うが一応。
このシーケンスでどこまで行けば「交信成立」?人によって違いそうな気がしたので、こういうときはTwitterアンケート^^
まずは、自分がCQを出す側。
JT系を運用している方へアンケートです。
どの時点でQSO成立としますか?
まずは、自分がCQを出す側で。CQ局を呼び出す方も別アンケートを出します。— jh4vaj/1 (@jh4vaj) November 9, 2017
最初に断っておかなければならいのは、選択肢の意味がわかりにくく、誤回答もそれなりに含まれるであろうということ。「CQ送信」で「QSO成立」なんてありえないので、誤回答か、操作ミスか、ともかくそうしたものが含まれている。
と、前置きしておいて。
回答で一番多かったのは、相手からのレポートを受信した後、RRRを送信したタイミング。上のシーケンス表で言えば「6」のところ。相手からの73は受信できなかったものの、互いのレポート交換は確認できたことをもって「QSO成立」とするという方。
次に多いのは、相手からの73が受信できたタイミング。こちらは73を送信する(シーケンス番号8)。ここまでくれば、こちらの「RRR」を向こうが受信できたことがハッキリする。
では、続いて、CQ局を呼び出す側の場合。
JT系を運用している方へアンケートです。
どの時点でQSO成立としますか?
CQ局を呼び出す場合です。自局がCQを出す場合も別アンケートを出しています。— jh4vaj/1 (@jh4vaj) November 9, 2017
こちらは回答が割れた。
相手からのレポートを受信し自分がレポートを送ったタイミング(シーケンス番号4)と、相手からのRRRを受信して73を送ったタイミング(シーケンス番号7)、この二つで「QSO成立」という方がほぼ同数。両者の違いは、相手からのRRRを待つかどうか。
CQ局を呼び出す側の場合は、レポートを送るのは後手になる。相手がこちらからのレポートを受信してくれていればいいのだけど、その応答(RRR)が受信できるかどうか。何度もレポートを再送しても向こうからのRRRが受信できないことがある。向こうは受信できているかもしれない。言い換えれば、向こうはRRRを何度も再送しているかもしれない。CQを出す側がRRRを送出したタイミングで「QSO成立」とするのなら、その相手からのRRRが受信できなくても「QSO成立」と見なすこともできなくはなさそう。なかなか判断が難しい。
さらに、相手からの73の受信(シーケンス番号8)をもって「QSO成立」という意見もかなり多い。確かにここまで見れば間違いはない。
思った以上に、皆さん基準が違うんだなという印象。
アンケートにご協力くださった方々、どうもありがとうございました。
それから、これ以外のシーケンスの場合もあることを付け加えておく。例えば、CQ局を呼び出す場合に最初からレポートを付けるとか、RRRではなくRR73を送って即終了にするとか。特に、パイルアップになっている場合によく見られる。
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