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PWFL01とIC-705、電圧降下の状況

PWF01を作った方から、IC-705での電圧表示の情報をいただいた。それによれば、受信時が13.8V、送信時(10W)が12.9V。送信時は0.9Vほど落ちている。

私の測定では、受信時と送信時での電圧降下は0.33Vほど。下の表は、PWFL01の頒布ページに載せたものの再掲。

入力側(USB PD出力)出力側(IC-705入力)
無負荷15.18V14.50V
IC-705 受信15.16V13.73V
IC-705 送信(10W)15.13V13.40V

ただし、私の測定はPWF01の入力と出力電圧。先程の情報はIC-705の電圧表示。測定方法が違うので、私も手元のIC-705で測ってみた(ACアダプタ(充電器)とモバイルバッテリ)。

ACアダプタ(充電器)

使用したACアダプタはこれ。

国内メーカ(製造は海外)で、かつ、安かったので買ったもの。

このモデルはすでに終了しているようで、後継機はこれかな?Type-Cジャックが二つに増えている。カラバリが豊富(なぜか、黒はないようだけど)。

直結

まずは、PWFL01は使わずに、トリガケーブルで直結。トリガケーブルはいつどこで買ったものか不明(15V 5V品)。

受信時が15.2Vで、送信時(10W)だと14.9V。0.3V落ちている。

PWFL01-1・ケーブル1

続いて、PWFL01のその1。これは、頒布ページに掲載したデータを測定した個体。ケーブルは直結の測定で使ったものをそのまま使用。

受信時が13.7Vで、送信時(10W)だと13.0V。0.7V落ちている。頒布ページでのデータでは、PWFL01の入力と出力とで0.3V(0.33V)落ちていたので、IC-705の内部で0.4Vほど落ちたことになる。直結での降下(つまり、IC-705内部での降下)は0.3Vだったので、まぁ、こんなものかな。

PWFL01-2・ケーブル1

PWFL02その2。基板を改版した際に確認のために作ったもの。構成はその1と同じ(というか、頒布品と同じ)。

受信時が13.9Vで、送信時(10W)だと13.0V。0.9V落ちている。こちらのほうが降下電圧が大きい(0.2V)。ダイオードの特性のばらつきかなぁ?

PWFL01-1・ケーブル2

トリガケーブルはもう一本あるので、これでも確認してみる。こっちはAmazonの購入履歴にあったので物がはっきりしている。

PWFL01の頒布ページでの測定ではこちらのケーブルを使った。

受信時が13.7Vで、送信時(10W)だと13.0V。ケーブル1とまったく同じ結果。ケーブルによる違いはなさそう。

ということで、PWFL01その2との組合せの測定は省略。

モバイルバッテリ

モバイルバッテリはこれ。

これも国内メーカの品。

PWFL01その1とケーブル2の組合せで測定。

受信時が13.5Vで、送信時(10W)だと12.6V。0.9Vの降下。ACアダプタだとPWFL01その1とケーブル2の組合せでは0.7Vの降下だったけど、モバイルバッテリだと降下幅が大きい。と言っても、0.2Vだけど。

まとめ

IC-705の内部でも0.4V程度の電圧降下があるようだ。この分を考慮するなら、PWFL01のダイオードは一つ外してもいいかもしれない。ただし、IC-705内部の電圧検出のポイント(測定点)どこかはわからない。

例えば、IC-705の外部電源の入口に逆接保護用にシリコンダイオードが入っていたならば、そこで電圧降下が起きる。送信時は電流が増えるので降下電圧も大きくなる。本当にそれが入っているかどうかは知らないが、降下した電圧はちょうどそれくらいで、話の辻褄としては合う。


【追記】さすがにそんな単純な話ではなかった。

【追記ここまで】


IC-705に供給する電圧で見るか、IC-705の内部電圧計の表示で見るか、ってところ。まぁ、細かい話なので気にするほどの違いではないだろうと思う。ちなみに、IC-705の定格は13.8V±15%なので、11.73から15.87V。

それから、今回の情報を下さった方の追加試験によれば、IC-705の電圧表示で12Vあたりから送信出力が落ちてくるそうだ。これは重要情報なので、ここに貼っておく。

おまけ(USB PDの立上り波形)

ふと思い立って、USB PDの立上りの様子をオシロで見てみた。上で使ったAC充電器とモバイルバッテリ。

まず、AC充電器。

最初に5V出して、ネゴシエーションやって電圧を上げている(15V)。ネゴシエーション時間は70ms弱というところか。ネゴシエーション語は、にゅ~んって感じで電圧が上がり、130msかけて15V(15.32V)に達している。電源投入からだと、15Vに達するまでに200msくらい。

続いてモバイルバッテリ。

こちらもまずは5V(当然だけど)。ネゴシエーション時間は長くて、250msくらい続いている。この間、少々電圧変動あり。その後、15Vまでの立ち上げは早くて、50msくらいで一気に上げている。立ち上げが早いからか、少々オーバシュートしてから戻している(ピークで15.24V、安定値は14.96V)。電源投入からだと、15Vに達するまでに300msくらい。

自作
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