せっかくXSA815-TGが手元にあるので、UV-K5のスプリアスなどを測定してみた。
不要発射
帯域外領域
上の写真のように、40dBのアッテネータを通して接続する。
144MHz帯
144MHz帯でのF3Eの帯域外領域は、±20kHzを超えたところから±100kHzまでの範囲。許容値は-60dBc。
測定結果でちょっと目立つ山を拾ってみたが、いずれも±20kHzの内側なので対象外。それでも-67dBc位しかない。測定対象の±20kHzから±100kHzの範囲には-60dBcよりも大きな山はなく、問題なし。
430MHz帯
430MHz帯でのF3Eの帯域外領域は、±15kHzを超えたところから±75kHzまでの範囲。。許容値は-60dBc。
こちらも、その範囲に-60dBcよりも大きな山は存在しない。
スプリアス領域
LPF
スプリアス領域の測定の前に、まずは、LPFの特性を測ってみる。
使用するLPFは、もちろん、自作のこちら。
LPF150
まず、1.5GHzまでの広い範囲。
120MHz~500MHzの詳細。
LPF450
400MHz~1.5GHz。
LPF450a
144MHz帯
では、スプリアス領域の不要発射の測定。
まずは、そのまま(LPFなし)。
続いて、LPF装着。スプリアスを際立たせるためにRBWを狭くした(掃引時間が長くなるがしょうがない。分割測定してもトータルでは同じか余計長くなる)。
規制値は-60dBc。第3次高調波があまり落ちていないが、一応、クリアしている。
430MHz帯
LPFなし。XSA815-TGは上限周波数が1.5GHzなので、そこまで。
LPF装着。LPF450の方。
LPF450a。
どちらのLPFでも第3次高調波まではしっかり落ちている。
占有周波数帯幅
本来の測定方法とは違って、マイクに直接音声を入力する簡便な方法で。
144MHz帯
435MHz帯
バンドによって大きく変るものだとは思えないので、声の具合次第。実際、声によってかなり変化する(当たり前だけど)。それでもせいぜい8kHz程度で大きく振らすのは難しい(IC-705の方が大きく振れやすい)。おそらく、これが「変調が浅い」と言われがちな原因だろう。
まとめ
帯域外領域が非常にきれいなことがよくわかった(tinySA Ultraではこれは見ることができない)。
スプリアス領域もLPFを使用することで、規制値をクリアしていることを再確認できた。一安心(1.5GHzまでなので430MHz帯としては測定範囲が不充分であるが)。
占有周波数帯幅が簡単に測定できるのはとても良いと思う。
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