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ディスクリートオペアンプ OPM11

Nickname Audio Laboratoryのディスクリートオペアンプを組み立てた。

これは、四月の終り(連休の前半)に開催された「音ン場」で手に入れたもの。

入手からだいぶ時間が経ってしまったが…。

組み立て前の写真は撮り忘れた。販売されていたのは基板だけ。パーツはすべて自分で揃える。BOOTHでも販売されている(もちろん、基板だけ)。

マニュアルと部品リストはGoogleドライブで公開されている。

https://drive.google.com/file/d/1tBq9SSjYTMl7_ZG5Z-Yxd8uAzG7…

https://drive.google.com/file/d/1-mgSLUT6-C3aADeRyk363ymhyoP…

マニュアルでは2SC1815と2SA1015を使うことになっているけれど、他のトランジスタでも(多分)大丈夫というお話だったので、2SC1740Sと2SA933Sを使った(2SC1815、2SA1015はオリジナルが手に入らないので。セカンドソースでもいいのだろうけど、なんとなく)。

熱結合させるトランジスタは銅箔テープを巻くことになっているのだけど、いざやってみると手持ちの銅箔テープは粘着力が弱く、上手くつけられなかった(使用したトランジスタはパッケージが小さく、それもテープを巻きにくい要因の一つ)。しょうがないので、エポキシ接着剤で張り合わせてみた。トランジスタのパッケージって確かエポキシ樹脂だったような気がするので。それ以上の根拠はないが、くっついていないよりはマシじゃなかろうか?

これを組み立てただけだと、オペアンプができただけ。ヘッドフォンアンプとして動作させるために、マニュアルにあった回路を組んだ。

基板は、こちらの実験と共用。

このときの実験では、単電源や両電源を試したり、オペアンプICをとっかえひっかえしたわけだけど、まぁ、そんなに大きな違いはなかった。微妙に違うといえば違うという感じ(私の耳では)。

しかし、このディスクリートオペアンプだと明らかに音質が違う。ものすごくカリッとした音という感じ。解像度が高いというのか、楽器の微妙なニュアンスが聞き取れる。シンバルが金属に聞こえる。先の実験と同じ基板で、入力部や電源部は共通だから、オペアンプの違いだけのはず(真ん中に載っているオペアンプはオフセット補正のためのDCサーボ用で、音質には直接は関係ないはず)。細かいことを言えば、増幅率が違う(こちらのほうが小さい)とか、位相補償のコンデンサが載っているとかあるけれど。それにしても、これほどまでに音が違うとは驚いた。

なお、試聴に使った音源はiPod mni。このヘッドフォンアンプ経由で聞いたあとにiPod miniからの音を直接ヘッドホンで聞くと、霞がかかったようなもっさりしたというか、そんな音に聞こえた。ヘッドフォンをちゃんとドライブする力がないってことなんだろうな。ヘッドフォンアンプの存在意義がようやくわかった。

ちゃんとした専用の基板を起こしてケースにも入れてやりたい。

反省点がもう一つ。秋月で売ってたロープロファイルのピンヘッダ・ピンソケットを使ったのだけど、どうも嵌合が弱い。背が高くなってしまうけど、普通のサイズのもののほうが良さそう。いや、それよりも、いっそ、直付けか?


ここまで書いて、今さらながら問題に気づいた。今回使った2SC1740SはhFEランクがS(270~560)だけど、2SA933SはQ(120~270だった)。

とりあえず、残っているものを5本ずつhFEを測定してみた。

測定端子にトランジスタを差し込んだ直後は値がパタつく(じわじわ落ちていく)ので、10秒くらい経ったときの値をまとめた。

2SC1740S S2SA933S Q
314183
315182
315192
315158
317192

これはさすがにアンバランスかなぁ?OPM11のマニュアルでは2SC1815、2SA1015ともGRランク(hFE 200~400)と指定されている。うーん、まずいかなぁ。動いてはいるんだけど…。


音ン場、第二回目が7月13日(土)に秋葉原で開催されるそうだ。

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