あと二週間ほどでバンドプランが変る。「ほとんどの部分が『全ての電波の型式』になるんだろう」っていうくらいに大雑把にとらえていたけど、ちゃんと見ると細かく規定されている。
総務省のページがこちら。
このページにPDFへのリンクがある(下の図はそのPDFから引用)。
ややこしいものの代表が144MHz帯(だと思う)。
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例えば、「全電波型式」と定義されていながら「VoIP」が同じ区分に重ね書きされている。どういうこと?
ということで、告示の方を見てみる(これも先程の総務省のページにリンクがある)。
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注3は狭帯域に限定の旨。ただし、144.3~144.5MHzは国際宇宙基地のアマチュア局との通信に限って占有周波数帯域幅40kHzまで緩和。
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注9は「EMEだけ許可」、注8は「EMEに使っても良い」という内容。注3が効いているのでEMEで使用できるのは狭帯域のものだけ。
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なお、備考3(3)でEMEの禁止を謳っているので、注8と9で部分的に解除している。
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注5は広帯域に限定の旨。
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注10でデジタルモードを禁止している(ただし、音声との複合や画像はOK)。
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注15でVoIPの許可。
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これがあるのは、備考6でVoIPを禁止しているため。
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注6で衛星通信だけを許可。なお、備考3(前出)の(1)で衛星通信は禁止されているので、この注6でそれを限定的に解除している。
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もう一つ。呼出周波数で使えるのはF2AとF3Eに限定することが備考8で規定されている。
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ややこしい…。これを整理したのが最初の図(再掲)。
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備考や注を理解してからこの図を見ると、EMEが食い込んでいたりVoIPが重ね書きになっている意味がわかる。
JARLが提示したものはこちら。
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引用元: https://www.jarl.org/Japanese/A_Shiryo/A-3_Band_Plan/bandpla…
総務省のものとの違いを挙げてみる。
- CW専用区分が規定されている(他の電波型式を排除。144.02~144.10MHzかな?)。
- 144.50~144.70MHzは全電波型式ではない。
- 144.50~144.60MHzはVoIP専用
- 144.60~144.70MHzは広帯域データ専用
- 145.65~145.80は全電波型式(VoIPを区別していない)。
- 非常通信周波数等が規定されている。
144MHz帯に限って言えば、現行のバンドプラン(下図)との違いは、狭帯域データで使える範囲が広がったということくらいかな?
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