これまで使っていたロングワイヤのエレメントや接地をそのまま使ってCG-3000を設置した。1:9のUNUNをCG-3000に入れ替えた格好。
Uボルト等は使わず、ベランダの柵(木製)に結束バンドでぶら下げた。同軸にはFT240-43によるコモンモードチョークを付けた。RG-58U/AをW1JT巻で巻けるだけ(15回くらいだったかな?)。電源の方もコモンモードチョークを。こちらはFT140-43にキャンセル巻きで。0.75SQのVFFケーブルで巻けるだけ(8回くらいだったか?)。
同軸と電源のコネクタが非常に近く狭い。自己融着テープなんかは巻くのが非常に困難と思ったので、防水キャップを被せておいた。
トロイダルコアがむき出しなのがちょっと気にはなるので、そのうち100円ショップで適当なケースでも買ってきて被せようかとも思う。
電源スイッチは、結局、単純にトグルスイッチだけ。スイッチのON/OFFがわかるように、LEDは付けた。
こちら側にも、念のためチョークコイルを。ここまで必要だったかはわからないけど、転ばぬ先の~ということで。今のところ、トラブルはない模様。ケーブル長は25mほど。
Bias Teeなどは見送ったので、CG-3000本体は無改造。
チューニングに関しては、TS-690の内蔵ATUのチューン動作で上手いこと合わせてくれている。CG-3000のチューニング時に内蔵ATUが右往左往するようなこともない。ときどき、CG-3000のチューニングが終る前に内蔵ATU側がチューニングを終えてしまうことがあるが、この場合は、WSJT-XのTUNEモードなどを使ってCG-3000にチューニングさせればOK(その後、内蔵ATUの再チューニング)。これだと、アンテナチューナが二回入ることになる。チューニングが終った後に内蔵の方をスルーさせてもいいし、CG-3000ではSWRが落ち切らないこともあるので、そのまま二段階で使うのもいいかなという感じ。
それから、気になっていた騒音問題。これは、実際に設置してみたらさほどでもなかった。
さて、SWR。接地をいくつかのパターンでやってみて、こんな感じ。
MHz | 接地1 | 接地2 | 接地3 | 接地4 | 接地5 |
---|---|---|---|---|---|
1.8 | 1.1 | 1.1 | 1.5 | 2.0 | 1.2 |
3.5 | 1.8 | 1.4 | 1.0 | 1.6 | 1.0 |
7 | 1.5 | 1.0 | 1.0 | 1.5 | 1.4 |
10 | 1.0 | 1.4 | 1.0 | 1.3 | 1.1 |
14 | 1.5 | 1.1 | 1.2 | 1.1 | 1.4 |
18 | 1.2 | 1.2 | 1.1 | 1.2 | 1.3 |
21 | 1.3 | 1.2 | 1.3 | 1.8 | 1.3 |
24 | 1.1 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 |
28 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.5 | 1.4 |
- 接地1: 11m+アース、16.5m、10m
- 接地2: 11m+アース、16.5m
- 接地3: 11m+アース
- 接地4: 11m
- 接地5: 11m+アース、10m
それぞれ、ワイヤ長。11mのものの先は地面に接地(外せるようにもなっている)。こうしてみると、1.8MHzを除けば、11mのワイヤで接地したもの(接地3)が全体的に良い。一般的には接地は短く、長い線で接地したのでは意味がないと言われるけど、少なくともうちの場合はこれで良い結果が得られている。ついてながら、1:9 UNUNを使っていたときもこれが一番良かった。1.8MHzを運用する場合は、長いカウンタポイズを付けた方が良さそう。しかし、つけたり外したりは面倒。全部が良い状態になる方法はないものか…。
SWR値は日によっても変る。また、「このバンドの次にこちらのバンドをチューニングさせると落ちない」とかある。この場合は、電源を一旦切ってからやり直せばOK。言い換えると、やはり、手元にCG-3000の電源スイッチがないと不便。電源を入れ直してもだめな場合は、一旦、別のバンドでチューンさせてから戻ると上手く行ったりする。
さて、肝心な飛びだけど、これまでしばらく使ってみた限りでは、残念ながらよくなった気がしない。1:9 UNUNではバンドによってSWRが4とかそれ以上だったりしたが、それを無線機内蔵のATUで無理やり合せて使っていた。それと比べて飛びは変った気がしない。多少は違うのかもしれないけど、大きくは違わない。がっかり感は拭えないのが正直な所。まぁ、内蔵ATUだと1.8MHzに対応していないので、そこが使えるようになったのが大きな変化とも言える。
ここから際は、エレメントの長さをどうにかしてみる?
1.8MHzに関する補足。
TS-690内蔵ATUは1.8MHzには対応していないため、TUNEボタンによる動作はできない。この場合は、WSJT-XのTuneボンタンを使うなりして対応。
16.5mのカウンタポイズはまっすぐ引っ張っているわけではなく、ベランダ内を適当に折り曲げて這わせている。
コメント
初めまして、京都のJG3TYS寺島と申します。記事を読ませていただきました。うまく設置されていますね。当方もCG-3000を使用し始めましたが、電源をONにするとHF帯の全バンドに雑音(ノイズ)が乗ってしまいます。
貴局の方ではいかがでしょうか。もし何か対策がありましたらご教示頂ければ幸いでございます。
はじめまして。
HF帯のノイズは、今のところ気づきません。記事にある通り、コモンモードチョークを複数入れています。これが効いているかはわかりませんけど。
145.00MHzにノイズが入るのはさんざん苦労しました。まだ完璧ではないですが、今のところ、こんな対策をしています。
https://www.jh4vaj.com/archives/5976
こんにちは。「CG-3000 ノイズ」で検索してたどり着きました。
最近40年ぶりに再開局したばかりですが、某ショップのアルミパイプ製ロングワイヤエレメントにCG-3000をつなぎ、八重洲FT-710で運用しています。2階ベランダ設置なのでアースは取れず、カウンタポイズを利用しています。このエレメントは1.8MHz非対応でCG-3000をもってしても駄目でしたが、3.5MHz~28MHzはきれいにSWRが落ちます。
ただ、JG3TYSさんと同じく当局もHF全バンドでノイズが乗ります。それもS5~S7くらいとかなり強力。CG-3000の電源線がシールドされていないせいとも思いましたが、電源線を同軸ケーブルと物理的に離しても変化なく、やはりCG-3000本体が発するノイズなのでしょうかね。
最初JH4VAJさんと同様に1:9のUNUNを入れて仮運用していたのですがどうにもSWRが下がらず、リグ内蔵ATUで無理やり下げていました。しかしこれでいいのか不安で、SWRが下がらないバンドもあったため仕方なくCG-3000を導入した次第です。しかしこのノイズには参りました。JH4VAJさんのように各ラインにコモンモードフィルタを噛ましてみようかと考えております。
おそらくですけど、外来ノイズだと思いますよ。40年前とは大違いで、人工ノイズがものすごいです。コモンモードチョークやパッチンコアである程度下がるケースもあるようです。
CG-3000自体がHFバンド全域に強烈なノイズを出すようなことはないです。もし、そうだとしたら故障しているのかもしれません。
古い記事にコメントしたのに、早速返信いただきありがとうございます(寝る前に確認してみたら、返信付いていたのでびっくり)。確かに現代の都市ノイズは凄まじく、当局の近所でもソーラーパネルの乗ったオール電化の家などちらほら見かけます。自宅にも40年前に比べれば様々な電子機器がありますしね。ちなみに当局はパソコン大好き人間でして、ミドルタワーPCがリグの近くで常時稼働しています。ノイズレスで無線を楽しむには、山にでも行くしかないのかな。
一応今回も外来ノイズを疑っては見たのですが、不思議なことにCG-3000の電源を切るとノイズがスパッと消えてしまうのです。おっしゃる通りCG-3000自体がHF全バンドに渡るノイズを発信しているとも思えません。ですが理屈はわかりませんが、CG-3000に通電することでノイズを拾ってしまうのも事実。CG-3000のシールドが弱いことも一因なのかも知れませんね。
CG-3000の電源を切ると内部のリレーに電流が流れませんので、マッチングが取れていない状態になります。マッチングが取れていないアンテナをつないでいるわけですので、受信感度が落ちます。
CG-3000からのノイズかどうかを見るなら、別のアンテナをリグにつないで、CG-30000の電源を入・切してみるとわかるのではと思います。
あるいは、単純に、CG-3000をリグにつないで入・切してみてもいいかもしれません。マッチングを取らない状態で、電源を入・切すればアンテナとしての状況は変わらないでしょうから、ノイズだけがわかるかなと。
いずれも思いつきの話ですので、確証はありません。何かわかったら教えて下さい。
またまた素早い返信をありがとうございます。なるほど、そういう可能性が高いですね。受信に関しては数メートルのビニール線をつないだだけでもノイズは受信できていたので勘違いしましたが、CG-3000が無通電時、高周波的にはアンテナが接続されていない状態になるのかな。効果があるかはわかりませんが、コモンモードフィルターを試してみようと思います。外来ノイズ対策、一筋縄では行きそうにないですね。
さて、これから今年最後の仕事です(サービス業なもので)。この先またご助言を仰ぐことがあるかも知れませんが、どうぞよろしくお願いします。
コモンモードフィルターをリグ直下とCG-3000直下に入れてみましたが、気持ちノイズレベルが下がったような気がする程度で劇的な改善はありませんでした。外来ノイズ、本当に厄介ですね。都市化の進んだ現代の住環境でHFでの快適な運用はなかなか難しいんですかね。TS-520XにGPを繋いで21MHzで夜な夜なラグチューしていた40年前が懐かしいです。
CG-3000のチューニング動作は結構高速ですね。ただ、出力をいちいち10Wに絞ってCWモードで送信し、マッチング完了後出力とモードを元に戻す作業が正直面倒くさいため、JH4VAJさんと同じようにリグのTUNEボタンで内蔵ATUと二重チューニングの形で実行しています。CG-3000が高速でチューニング完了しているのに、リグのATUがカチャカチャとチューニングを続けるのがいまいちですが。
色々参考にさせていただき、ありがとうございました。では良いお年を。
偶然、此のコメント欄を拝見しました。私も今回初めてCG-3000を購入致しましたが
まだ、取り付けてはいません。下準備として、アース カウンターポイズ等は、一応設置
していますが、アンテナ線の長さの調整がよくわからず思案中です。アース抵抗は約30オーム弱 カウンターは、5メートルを二束取り付けています。あとはアンテナ線を
何メートルぐらいで切って行けばいいのか思案中です。宣伝文句に載せられて、購入しましたが、皆さんの体験、調整の仕方等、当方には前途多難の様です。付属のコントローラーは、購入しています。何でも結構ですご指導下さい。
基本、エレメント長は適当でいいです。ただし、λ/2の整数倍になる長さはインピーダンスが高すぎてマッチングが取れないので、それは避ける必要があります。多くのバンドで使いたいなら、どのバンドでもλ/2の整数倍にならない長さにしてください。例えば、9mとか12.5mとか16mとか。これらはアマチュアバンドのいずれでもλ/2の整数倍にはなりません。
あとは、しっかりしたアース/カウンタポイズ次第です。
早速の返信有り難う御座いました。天気次第ですが、取り掛かります。
後日、改めてお返事を差し上げます。
JH4VAJ 局長 de-JH4EYD 谷口
JH4VAJ局長 その節は有り難う御座いました。お陰様で本日、外回りのアンテナの設置が完了しました。今後、雨天などの影響がまだ解りませんが、現在の各バンドの値は、1.8~28MHz帯まで 1.1~1.3 前後で何とか使えそうです。24メガ が少し高い感じかしますが、他のバンドの値は予想していた以上に上手く出来ました。先に御指示頂きました アンテナ線は カットできるようにと、ロングワイヤーアンテナは 16 M にしています。カウンターポイズは
5メータの網線を2束でベランダのコンクリート上に流して居ます。アース線は幅広の網線をベランダの取り付け金具に抵抗値が低かったので取り付けています。上手く説明ができませんがお陰様で何とかできました。局長には一度もお会いしていませんが機会が有りましたらその節は宜しくお願い致します。
JH4VAJ 様 JH4EYD/谷口
上手くいったようですね。良かったです。
マッチングの状況は日によって(時間によって・天候によって)かなり変わるというのが実感です。昨日はSWRが低かったのに、今日は高めだとか、全然マッチングが取れないとか。エレメント長によってもアースによっても変ってくるようですので、様子を見ながらいじってみてください。
とは言え、実際のところSWRが2位でも飛びにはあまり影響はないように感じています。先日、全バンドを通じて初めてアンゴラの局とつながったのですが、そのときはSWRは2くらいでした。こちらの記事です。
https://www.jh4vaj.com/archives/39150
お早う御座います。早速の返信有り難う御座いました。頂きました内容等、参考にさせて頂きます。これからもう一度テストしてみます これで各バンドか使用できるのが何よりです。電信はいいのですが FT8 が、少しですがノイズが気になります。有り難う御座いました。
JH4VAJ 様 JH4EYD 谷口