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オレンジ色プリント基板(PCBWayの新色を試す)

新色レジスト

PCBWayから新色ブリント基板を試してみないかとオファーを頂戴した。ピンクやオレンジなどのレジストが使えるようになったそうだ。

上の写真はサンプルとして送ってもらったプリント基板定規。ピンク、透明、オレンジ、グレー。ただし、色付きレジストの上にさらに透明レジストを塗布しているみたい(金属部分(おそらく金フラッシュ)の上にも透明なコーティングがあるので)。そのため全体的にテカテカした感じ。シルクはいずれも白。ピンクが一番インパクトが強いかな。透明が案外いい感じ。

PCBWayのオンライン見積りを開くと、「スタンダード基板」と「アドバンスト基板」などの選択肢がある。

「スタンダード基板」だと選べるレジスト色は緑や青など10色。

「アドバンスト基板」に切り替えるとレジスト色にPink、グレー、Orange、Transparentが追加されている(上の定規の四色)。さらに、シルク色に黄と青が使えるようになる。

レビューのオファーを頂いたのでこれらの新色の中から選んでみる。せっかくの新色なので、装置内に入ってしまうプリント基板だとあまり面白くない。やはり「見せる基板」のほうが良さそう。そこで、こないだから試作していた「1200MHzツインデルタループアンテナ」を新色基板で作ってみる。

見積り

では、早速「アドバンスト基板」のオンライ見積りのページを開く。

必要事項を入力して見積もる。サイトは日本語(ドメインも.jp)なのでわかりやすい。レジストをオレンジ、シルクを青にしてみた(このブログのテーマ色に合わせたつもり)。

レジストとシルクを希望のものにしたことと以外は標準のまま。あ、それと、表面処理を無鉛はんだレベラーにした(デフォルトは無電解金フラッシュだったのだけど、そこまでは必要ないので)。

アドバンスト基板ではレジスト色などの選択肢が増えただけではなく、基板材料や板厚、表面処理などの種類も多いし、インピーダンスコントロールができたり多彩な追加オプションもある。サービスの質自体が上位版との位置づけのよう。

その分、値は張る。今回の見積もりではPCBコストがUS$194.49。

カートに入れ、ガーバファイルをアップロード。

この後、エンジニアが精査し、正式な金額が出る(メールで通知が来る)。それがこちら。

見積額はUS$247.49と大きく上がってしまった。原因を聞いてみたところ、珍しいレジスト色だとそのときの状況によって価格がかなり変ってくるらしい。自動見積の金額は参考程度と考え、あまりアテにしないほうがいいのかも。スタンダード基板ならそうした特殊要因は入らないだろうから自動見積もりの金額から違ってくることはないと思うけど。

それと、アドバンスと基板だと製造時間も長い。今回のもので正式見積りでの製造時間は8~9日間。

今回は新色のレビューということで、そのまま作ってもらうことにした。

基板到着

10月17日に発注し、25日に発送された。概ね想定通りの製造日数(予定よりちょっと早いくらい)。そこから四日ほどで到着(物流はOCS→佐川)。

PCBWayの化粧箱に入って到着。なお、これは裏。表側はOCSや佐川のラベルが貼られているので箱の柄は見えない。

中身。

さすがはアドバンストな仕様。詳細な検査報告書(表紙込みで5ページ)が入っている。レジンで固められたカットサンプルもある。もう一つ、はんだを乗せたサンプル(小片)もある。

基板の様子。

オレンジと言ってもあまり派手なオレンジではない。シルクの青も濃いめだけど、これはおそらく銅箔がない部分に印刷しているからだろう。銅箔上に載せたシルクならもうちょっと明るく見えたのかもしれない。

コネクタを取り付け、アンテナとして組み上げた様子。

特性は想定通り。バンド内(マーカ1~2の範囲、3はSWRの最低点)でのSWRは1.2以下(黄のライン、0.1/div)。

まとめ

正直なところ、個人のホビー用途としては気軽に試せる価格ではない。でも、逆に、個人のホビーだからこそ様々な色が使えると楽しい。スタンダード基板ならUS$5から作れるので、こちらでいろんなレジスト色が使えるようになるといいなと思う。日本語サイトが用意されている業者は少ないので、その点もありがたい。

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