ので、MicroVertもどきに作り変えてみる。
MicroVertとは、ラジエータのC成分、そのC成分とで目的の周波数に同調するL(直列共振)とからなるアンテナ、と理解している。ラジエータは波長に対して非常に短い。もう一つ特徴があって、同軸ケーブルの外部導体を積極的にカウンタポイズとして使う。同軸ケーブルの途中にRFチョークを入れて、アンテナからそこまでがカウンタポイズとして動作する。
エレメントは、通常、アルミパイプで作る。コイルは、アンテナエレメント(ラジエータ)の取付部に配した塩ビバイプに巻いて作るのが一般的なようだ。とは言え、開発者自身によるビデオではスパイダコイルを用いたものもあった。
また、カウンタポイズとして同軸の外部導体を使うのではなく、別途設ける実装もあるようだ。
まずは、そうした資料をまとめておく。
「MicroVert」の製作
http://www.ja1scw.jp/hp/HamMVantenna.html
MicroVert Antenna Calculator
https://lowreal.net/2013/microvert/
JA6MXUの雑記: MicroVert関連
土浦アマチュア無線クラブニュース 平成23年8月号
7MHz マイクロバートアンテナの実験 (ラジアル分離型)
http://t-amc.info/news/2011/2011-08/2011-08-429.pdf
開発者 Juergen Schaefer氏(DL7PE)自身による資料
Progress in Design Of Extremely Short Transmitting Antennas
Short and still efficient, how is that possible?
http://download.antennex.com/preview/archive4/Apr601/microve…
ということで、早速実験。
通常ならアルミパイプを使うようだけど、ここでは「でかいGawantもどき」の残骸(?)を使って試してみる。なので、ラジエータには1.9mほどのワイヤ、コイルはトロイダルコアT130-2を使ったもの。
コイルは、最初は直接ハンダ付けしていたけど、途中からネジ止めにした。コイルはT130-2に1mmのポリウレタン線を39回巻き。当初、同軸も芯線に圧着端子を付けたのだけど、力がかかってすぐに折れたのでコネクタを付けた。ここに約9mの同軸ケーブルを接続し、その先にはRFチョーク(FT240-43にRG58A/Uを12回巻き)という構成。
では、早速、アンテナアナライザで見てみる。
同調周波数は高いが割りといい感じ。
コイルの巻数を1回増やして40回にしてみる。
300kHzほど下がった。
試しに、別の実験で使ったT200-2に46回巻きしたものがあったので、それに替えてみた。
回数が多いので同調点が低すぎるだろうとは思っていたのでそれについてはいいのだけど、SWRカーブがシャープで帯域が狭い。T130-2の方がよさそう。
ということで、今度はラジエータを伸ばしてみる。約1.5mほど追加。コイルはもとに戻してT130-2に39回巻き。ここで、コイルに圧着端子を付けてネジ止め式に変更。
同調点が下がりすぎた上にSWRが下がりきらないし、SWRカーブもシャープになってしまった。
追加したラジエータが長すぎるわけだから切ろうかと思ったけど、試しに折りたたんでみた。
同調点が上がってSWRのカーブもブロードに。
追い込んでみたらここまで行けた。
バンド内1.5以下とは行かないけど、2以下には収まっている。ラジエータの線を切らずに折りたたむだけでいいので、切りすぎて困ることもなく簡単。
と、室内実験ではわりといい結果になったが、屋外に設置して上手くいくか?
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