こないだからシミュレーションをやっていた1200MHzの八木アンテナ、実際に作ってみた。
エレメント作り
寸法はこちらのもので。
まずは、エレメントにするワイヤを切り出すが、上の記事にあるように、ワイヤをよじると良いとのことなのでそれを行う。バイスで一方を固定して、もう一方を電気ドリルでくわえて回す。
下の写真は0.9mmの銅線を束ねて撚ったもの。チラシを敷いてやったのだけど、写真にしたらうるさかったので周りを白黒にしてぼかしてみた。
束ねた本数は6本。できあがったサイズは直径2.5mmくらいだった。3mmにするには7本が良かったのかも。
撚るときのポイントは、ピンと張ること。そうしないとダマになってしまう(ちょうど、ゴム飛行機のゴムをたくさん巻いたときのように)。バイスの両端を足で踏んで固定した。また、撚ると短くなるので多少長めに作る必要がある。
下の写真は、失敗してダマができたものと、やり直したもの、そして、アルミ線。アルミ線も引っ張りながらよじると真っ直ぐで驚くほど硬くなる。これは良い。
あとは、これを所定の長さに切って、端をヤスリがけ。
組立て
ブームにはICレールを使ってみた。平らなのでエレメントを並べるのが容易。調整できるよう、エレメントは輪ゴムで取り付けた。
調整・測定
測定には、S-A-A-2を使用。エレメント間隔を動かすと面白いように変る。最終的に、反射器と第2、3導波器をちょっと近づけた。エレメントが傾くだけでもものすごく変化する。なので、本当はしっかり固定しないとあまり意味がないのだけど、一応、こんな感じ。
ついでに、NanoVNA-H4で見た様子。
NanoVNA-H4だと1GHzを超えるとグラフがガチャガチャする(NanoVNAだともっとひどい状態)。GHz超えはちょっとつらい。
さらに、N1201SAで測定したもの。
何しろ、エレメントがちょっと動くだけでものすごく変化するのでなんとも判断が難しいけど、傾向はどれも同じように見えるので、「まぁ、だいたいそんな感じ」と理解しておく。もっとブロードなものを予想(期待)していたのだけど、そうでもない。とはいえ、バンド内(1260~1300MHz)はSWR 1.5以下には入っているみたい。
なお、測定にはRG-316/U 1.5mを使用。キャリブレーションはこの同軸ケーブルの先端(=アンテナ直結)で実施。このケーブルの1300MHz付近での損失は1.4dBくらい(実測値)。
試用
簡単な実験として、自宅からアクセスできるレピータの信号を受信してみた。
DJ-G7のSメータで、付属のホイップアンテナだとS4くらい、この6エレ八木アンテナでS7程度。6エレだとこんなものかな。それなりに動作してくれているみたい。
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