本屋に行ったら平積みのトラ技。「あ、もう新しいのが出たのか」と思いつつよく見たら先月号。とりあえず手に取ってパラパラめくったら、ものすごく面白そうじゃないか。ということで、購入。
特集のタイトルからは具体的なことが何もわからないんだけど、目次を見たらすごい。電子回路や部品を高周波の側面から見てみよっていう話。
NanoVNAのおかげで部品などの高周波的な振舞いを手軽に測定できるようになった。実際に抵抗などを測ってみて素子による高周波特性の違いやリード線の影響の大きさに驚いたりもした。そうした、「RF的な視点から回路の現実を知る」ことができる特集。これは興味がわかないわけがない。
作ったフィルタが思ったように動かない原因の説明。
高周波が同軸ケーブルを通る際の様子(速度係数(短縮率)の話)。
(理想的素子ではなく)実際の部品の高周波での特性。LCRメータって割と低い周波数で測定するので、そのメータで表示された値で組んでも目的の周波数では思ったように動いてくれないってこともある。
インピーダンスマッチングの話。
特集はここまでだけど、他にも面白い記事がたくさん。
まず、ゲルマラジオの詳しい話。7ページにも渡って詳しく解説されている。
様々な種類の0.1Ωの抵抗の安定度。数Wクラスの抵抗の発熱による抵抗値の変化を調べた話。セメント、ホウロウ巻線型、巻線型チップ、酸化金属皮膜、露出金属型、金属板。
7MHzのLPFの設計・試作記。
もう一つ、個人的に興味深い記事。任意の直流バイアスを掛けて測定できる容量計。容量の大きめのセラミックコンデンサって直流バイアスによって容量が大きく変化する。そのあたりを測定できる装置の設計・製作の話。一話完結でないのがちょっと残念かも。
もうすぐ次号が発売されるので、手に入れるなら今のうち。
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