Micsigのデジタルオシロスコープ「STO1104C」のbandwidthは仕様では100MHzとなっているが、実際どんな感じなのかSGの信号を見てみる。
STO1104Cの1stインプレッションはこちら。
1kHz~50MHz
信号源はOSA103 Mini。SGとしてのスペックは、正弦波出力は0.001Hz~100MHzで、50MHzまでは0.5dB以内でフラット(言い換えれば、50MHzを超えるとレベルが怪しくなる)。
OSA103 MiniとSTO1104Cを同軸ケーブルで直結。
1kHz、10kHz、100kHz
画像はクリックで拡大。
1MHz、10MHz、20MHz
30MHz、40MHz、50MHz
50MHzのところでふと気づいて縦軸のスケールを変えた。
50MHzまではさすがに特段問題ない。
50~100MHz
50MHzより上はOSA103 Miniのジェネレータのレベルの誤差が規定されていない(怪しくなる)ので、200MHzオシロスコープ(OWON XDS3202E)での測定と比較する。
50MHz
まずは、改めて50MHzから。
60MHz
70MHz
80MHz
90MHz
100MHz
ここでのまとめ
各周波数でのVppを一覧にしておく。単位はmV。
周波数 [MHz] | XDS3202E | STO1104C |
---|---|---|
50 | 392.0 | 404.0 |
60 | 358.0 | 363.0 |
70 | 282.0 | 292.0 |
80 | 210.0 | 212.8 |
90 | 162.0 | 158.5 |
100 | 112.0 | 116.8 |
100MHzまではXDS3202EとSTO1104Cでの測定結果は大体一致している。それにしてもOSA103 Miniの出力、50MHzより上はレベルが保証されていないとはいえ、どんどん下がるなぁ。二台のオシロスコープが同じ値を示しているので、本当にこうなんだろう。
100~200MHz
この際なので、さらに上はどんな感じなのか見てみる。
OSA103MiniのSGの限界が100MHzなので、ここからはtinySAを信号源として使う。レベルは-7dBm。
100MHz
110MHz
120MHz
130MHz
140MHz
150MHz
160MHz
170MHz
180MHz
190MHz
200MHz
ここのまとめ
先程と同様に、各周波数でのVppを一覧にしておく。単位はmV。
周波数 [MHz] | XDS3202E | STO1104C |
---|---|---|
100 | 346.0 | 335.2 |
110 | 320.0 | 317.0 |
120 | 320.0 | 299.8 |
130 | 316.0 | 285.2 |
140 | 310.0 | 268.6 |
150 | 312.0 | 247.8 |
160 | 302.0 | 218.6 |
170 | 292.0 | 187.4 |
180 | 280.0 | 158.2 |
190 | 274.0 | 131.2 |
200 | 264.0 | 110.3 |
まとめ
XDS3202Eと比較した限りでは、STO1104Cは公称通り100MHzの帯域はあるようだ。calibration certificate(校正証明書)が付いているだけあって、ちゃんとしている。
おまけ
ついでなので、XDS3202Eでさらに上を見てみた(仕様では200MHz)。水平軸は1ns/div(先程までは、STO1104Cの限界に合わせて2ns/div)。
さらについでに、ADS1013D。これも公称は100MHz帯域だけど、安価なのでそこは推して知るべし。信号源はOSA103 Mini。10、25、50、75、90、100MHzを測ってみた。
帯域は狭いけど、とても手軽に使える点は良い。
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