「RMEE01 – E24系列に基づく抵抗計」の追加頒布の際に、基板を少し改版してリセットスイッチを付けた。
これをご覧になった初期版を入手した方から「新版の基板だけを分けてもらえないか」とのコメントを頂戴した。
この装置は通常の使用ではリセットボタンは不要だけど、あったらあったで便利(モードの切替とか、テストリードのゼロ調整とか)。なので、改版時に付けたわけで。
リセットボタンは、基本はスイッチを付けるだけなので話としては簡単。ということで、初期版にリセットスイッチを付ける改造をしてみた。以下、その手順。
回路(改造ポイント)
新版で追加したリセット回路は下の図のオレンジの色を付けた部分。
元々あるパワーオンリセット回路のところ(D3のアノードのところ)に押釦(ボタン)スイッチを付けただけ。100Ωはスイッチの接点保護目的(スイッチを押すとC10のチャージが一気にスイッチの接点に流れるので)。スイッチを押した際にRESETラインがLowレベルになればいいので、100Ωでなくても構わない(このくらいの適当な値)。長期的に見れば寿命に影響する可能性があるけど、そんなに使うものでもないだろうからなくてもいいかも。
この回路図通りにD3のアノードとGNDにスイッチを付けてもいいが、J2にもRESETとGNDのラインが来ているので、ここを流用するのがやりやすい(J2はATmega328Pをオンボードで書き込むためのヘッダ)。
改造
では、実際の作業。
パネル取付用の小さな押釦スイッチがあればいいのだけど、あいにく手持ちにないのでタクトスイッチをパネルに接着剤で固定して使う。
パネルにタクトスイッチのノブを出す穴をあける。このスイッチでは直径4mm。穴の位置は中の部品などと干渉しないように気をつける。また、パネルは上・裏表があるので、穴をあける際に配置に気をつける。
タクトスイッチのノブにはマスキングテープを巻いておくと、あとで剥がせば穴との隙間を確保できる。
これをエポキシ接着剤でパネルに固定する。このときの重要なポイントは、二液のエポキシ絶着剤を混ぜてすぐに使わないこと。ある程度固くなってからスイッチの周りに塗って固定する。混ぜてすぐだと非常に柔らかく(流動性が高く)、その状態で塗ると隙間に流れていってスイッチ自体が固まってしまう。一度やって気づいた(スイッチが一つ犠牲に…)。傾けて流れいてかない程度の硬さ。時間的な目安は、10分硬化タイプの場合で混ぜてから数分待って使うという感じ。
ある程度固くなってから塗ったのできれいに流れず、見た目が汚いがしょうがない。どのみちケースの中で見えないのでOKとする。
今さらながら、もしかしたらエポキシパテを使うといいかもしれない。粘土状なので流れることはないだろうから。ただし、硬化には時間がかかる。
手元の試作機はJ2のピンヘッダを実装しているので、そこにさして使えるようピンソケットを付けた。J2を実装していなければ、ワイヤを直接ハンダ付けしてもいいと思う。そのあたりはお好みで。
または、D3のアノードと適当なGND(空いているC11とか)に直接ハンダ付けしても構わない。
あとは元通りに組み立てれば完了。
コメント
エポキシの場合はやり直しができないですね。
なので、こういう用途の場合にはホットメルト(ボンド)に活躍してもうことが多いですね。
機械強度がそれほど要求されることもなく、万一のやり直しの道も閉ざされないのがFBではあります。
ホットボンドも考えたのですけど、どうも弱そうな気がして…。大した力ではないとはいえ、ちょっと不安で止めました。