NanoVNAでは測定ポイント数(スイープポイント数)が101に固定されているが、H4では最大で401ポイントまで増やせる。これは、ざっくり言えば、例えば100MHzスパンの測定を行う場合、1MHzごとに測定していたものが、250kHzごとに測定できるということ。分解能が上がり、変化をより細かく見られるようになる。
設定方法
では、早速設定方法。
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メニューから「CONFIG」を開く。
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「SWEEP POINTS」をタップ。
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選択できるポイント数が一覧表示される。デフォルトは101。希望のものをタップする。上は、「401 point」を選択した状態。これでメニューを閉じてOK。とても簡単。
測定ポイント増やせば、当然、測定時間がその分長くなる。とはいえ、101ポイントだと一瞬(0.4秒くらい)だったのが、401ポイントにすると1秒強になる程度(時計見ながら数えてみた)。ポイント数がいくつだろうが、(手動停止しない限りは)ずっとスイープし続けているので、消費電力は変らないだろうと思う。
この設定でキャリブレーション時のポイント数も同時に変るみたい。キャリブレーション時は通常の測定よりも時間がかかり、401ポイントだと数秒必要になる。
NanoVNA-H4のファームウェアが古いと、ひょっとするとこの測定ポイント数のメニューがないかもしれない。その場合は、ファームウェアをアップデートする。
測定例
試しに、101ポイントと401ポイントで測定したものの比較。測定対象はLCR共振回路(測定結果がアンテナぽくて、かつ、安定して見られるので)。
まず、101ポイント。
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測定ポイント数は画面の下の中央に表示されている。上の例では、「101p」なっているのが分かる。
スイープ範囲が100MHzから250MHzなので、スパンは150MHz。101ポイントだから、1ステップは1.5MHz。
ここで、カーソル位置は169.0MHz。カーソルを1ステップ右にずらすとこうなる。
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1ステップ分の1.5MHz進んで、170.5MHz。
続いて401ポイント。
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カーソル位置は169.0MHz(最初の状態に戻した)。
1ステップは(250-100)/(401-1)=0.375[MHz]。
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カーソルを1ステップ右に進めると、169.375MHzになる。
細かな測定をしたい場合は、スイープポイント数を大きくすると良い。
コメント
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