Windows 11が出ることになり、Windows 10からの無償アップデートが発表された。
「名前は変われど、無償アップデートできるのならこれまで通り。良かった。」と思ったのだけど、甘かった。ハードウェアの要件が厳しい。結論を先にいうと、Windows 11ではIntel CPUの場合は第8世代より前は切捨て・非対応。
デスクトップ機をチェック
この要件チェックツール(PC正常性チェック)を動かしてみたところ、「このPCではWindows 11を実行できません」とダメ判定を食らった。
「詳細情報」をクリックしてたどっていくと、Windows 11のシステム要件のページに辿り着く。
下は、「ハードウエア要件/仕様の最小要件」を抜き出したもの。
CPU | 1GHz、2コア、64ビット |
RAM | 4GB |
記憶装置 | 64GB |
システム ファームウェア | UEFI、セキュア ブート |
TPM | 2.0 |
グラフィックス カード | DirectX 12 (WDDM 2.0 ドライバー) |
ディスプレイ | 9インチ、8ビット、720p |
これらは最小要件。これ以上のものが求められる。
手元のデスクトップ機は10年くらい前の自作機(10年以上経っていると思っていたのだけど、上の画像内には「7年経過」とある。マザーボードを入れ替えてからがそのくらいなのかもしれない。電源ユニットは割と最近交換したし)。
CPUのスペックやRAMの容量などは全然問題ないけど、TPM 2.0は無理。手元のマシンのCPUはCore i5-2500で、Intelの資料によればローンチが2011Q1(ディスコンが2013Q1)。一方、TPM 2.0の公式ドキュメントのRevision 00.96のものでさえ、日付が2013年3月とある。なので、Core i5-2500の時代にTPM 2.0に対応しているはずがなく…。UEFI、セキュアブートも怪しいかも(TPM 2.0でダメが確定したので調べていない)。
【追記】
上記MSのチェックツールよりも、こちらのツールのほうが遥かに親切でわかりやすい。
ノートPC(ThinkPad X250)
では、ノートPCの方はどうか?ものは、ThinkPad X250。発売時期を調べたら2015年2月とのこと。チェックツールを走らせたら、「このPCではWindows 11を実行できません」との結果。では、詳細チェックしてみる。
現状確認
まず、tpm.mscの実行結果。
TPM 1.2なのでアウト。
続いて、msinfo32.exeの実行結果。
BIOSモードはUEFIなので良さそうだけど、セキュアブートが無効なのがダメ。
dxdiag.exeの結果。
DirectX 12なので良さそう(WDDM 2.0 ドライバーについてはよくわからない)。
BIOS設定変更
調べたところ、TPMのバージョンとセキュアブートはBIOSの設定でなんとかなりそうなのでやってみる。
まず、TPM。Securityの中。
「Intel PTT」にするとTPM 2.0になるようなので、それを選択。
「これまでの暗号化キーが全部無効になるけどいいか?」みたいな警告。どのみち使っていなかった(はず)なので、問題なし。
続いて、セキュアブート。
正直なところよくわかっていないけど、まぁいいや。
再チェック
TPM 2.0、セキュアブート、ともにOK。
しかし、相変わらず、ダメ出しを食らう。
CPUがダメだった
要件を満たしているはずなのになぜダメなんだろう?改めて、対応CPUのリストを見てみる。
あらー、Core i5-5300Uって入っていないわ…。ざっと見たところ、Core系は第8世代以降ってことらしい。第5世代じゃダメだった。ましてや、デスクトップ機のCore i5-2500などという第2世代のCPUなんて…。
ちなみに、AMDのCPUのWindows 11対応リストはこちら。
まとめ
Windows 11を動作させるための要件は、Intel CPUで言えば第8世代以降。それ以前のCPUなら、他のTPMとかを調べるまでもなく、対象外。ちなみに、第8世代CPUが発売されたのは2017年11月とのこと。
最初のチェックとしては、この2017年11月以降のものかどうかがわかりやすいと思う。それ以前ならどうあがいても無理なので、手間をかけて調べるだけムダ。
MSの要件チェックツール(PC正常性チェック)は極めて不親切。OKか否かはわかるけど、ダメな場合は何がダメなのかがわからない。指示に従ってクリックしていくと「新しいPCを買え(意訳)」という話にたどり着く。
しかし、第8世代より前はバッサリ切捨てとはなんとも潔いというか…。世の中の相当数のPCがWindows 10のサポート切れ(2025年)とともにゴミになってしまうだろう。サポートの切れたOSをインターネットに接続するは犯罪に加担する行為だと考えているので。
コメント
X260を昨日、win11をインストールしました。BIOSの設定は同様の対応で、CPUがやはりIntel(R) Core(TM) i5-6200U CPU @ 2.30GHz 2.40 GHz で不可でした。
youtubeでレジストリをいじくってやるのがありましたので、それでCPUの要件をクリヤして無理やりインストールと腹を決めて突入・・・・
そのままインストール出来てしまいました。(レジストリーは触らず)。
デバイスマネージャーのクエスチョンマークもlenovoのドライバーのサービスで一発で解消しました。
X260で出来たのはラッキーでした。
情報ありがとうございます。X260だとそのままいけるんですね。うちにあるのはX250。やってみようと思ってはいます。MS自身がレジストいじりの方法を公開したようですし。
Windows 11非対応のPCでもアップグレードできる方法を米Microsoftが紹介 ただし自己責任
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/07/news156.html
jh4vaj様
返信ありがとうございます。
家内のPCがX250で、この記事でTPMは問題ないので、やはりCPUです。
ネットで情報を仕入れながら、時間をかけてクリーンインストール
やってみます。タッチパッドをX260のものと交換したのですが、今
作動しないとクレームが来てます。そちらの準備をしながら考えて
ます。
新しい情報があったらお願いします。
X250だとやはり簡単ってわけにはいかなそうですね。アップグレード前にはちゃんとバックアップ取らなきゃですね。