自作の抵抗計、テストプローブを使った場合に、そのテストリードのコネクタ(バナナプラグ)の接触抵抗とテストリード自体の抵抗が気になる。テストリードの端子を接触させた状態で0.2Ω強ある。
大した値じゃないけれど、例えば10Ω以下を測ろうとした場合には気になってくる。
ということで、校正機能というか、これをキャンセルする機能を付けてみた。アナログテスタでいうところのゼロ調整かな。
電源投入時にテストリードをショートした状態にしておくと、これが機能する。実際の校正はLow側だけ。High側はLow側の値をそのまま使う(あまり小さい抵抗値は測らないので実際のところは影響が少ないはず)。最初の写真では0.234Ωで、補正値は0.238Ωと表示されているが、非常に小さな値なので接触の具合ですぐに変る(写真を撮りながらの撮影だったので上手く接触できていなかったのかも。なお、校正時は四回測定して平均値を採用している ← 平均を取ることに意味はないので、四回のうちの最小値(=最もしっかり接触している状態)を採用するように変更。
以下、DE-5000(校正後)と本機(RMEE01)での測定値の比較。それぞれの桁数も実際に表示されているもの。
DE-5000 | RMEE01 Low | 差 | RMEE01 High | 差 |
---|---|---|---|---|
3.024 | 3.027 | 0.10% | ||
4.965 | 4.976 | 0.22% | ||
9.905 | 9.90 | -0.05% | ||
50.60 | 50.63 | 0.06% | 50.44 | -0.32% |
99.38 | 99.4 | 0.02% | 99.3 | -0.08% |
この例だと、例えば3.024Ω(DE-5000での測定値)のものは、この校正機能を使わずに測定した場合は3.260Ω(+7.80%)だった。それがこの機能を使えば上の結果なので、まぁいいんじゃなかろうか(High側での50Ωの測定は厳しいようで、誤差が大きめ)。
また、本体上の測定パッドも内部のコネクタで0.1Ωくらいの接触抵抗がある。これも同様に校正できる(適当なワイヤでLowとCom.をショートさせて電源を入れる)。
前回のこちらの記事は、本体上の測定パッドで校正せずに測定したもの(というか、このときは校正機能はまだなかった。とはいえ、本体上の測定パッドを使用しているので誤差は小さい)。
ソフトウェアで機能を追加できるのは面白い(が、終らない)。
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