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プリント基板コイルのインダクタンス測定

以前、試作したゲルマラジオ。途中でほっぽりだしていたけど、こないだDSPラジオ用のアンテナとして流用してみた。

これは期待通りに動いてくれた。

というわけで、この機会に、ちゃんと測定しておく。

構造

そもそもの発想が、Maker Faire Tokyo 2019で見たプリント基板テスラコイル。

プリント基板でテスラコイルができるのなら、アンテナ用のコイルも作れるんじゃないかと。

でも、どれだけ巻いたらどれだけのインダクタンスになるのかわからないので、巻けるだけ巻いて、タップをいくつか作って、できたものを測ってみようと(で、作ってみた状態で一年くらい放置してたわけで…)。

配線幅は0.2mm。配線間隔も0.2mm。

NanoVNAで測定。

校正には自作アダプタのタイプ2を使用(手元にあるものを流用しただけだけど)。

測定結果

以下、各タップ間の測定結果。

1MHz時のインダクタンス(概数)も併記。

0T

0-70

250μH

0-60

240μH

0-50

210μH

0-40

170μH

0-30

120μH

0-20

65μH

※ここからマーカの周波数を変えている

0-10

22μH

0-5

7μH

5T

5-70

210μH

5-60

200μH

5-50

170μH

5-40

130μH

5-30

80μH

※ここからマーカの周波数を変えている

5-20

40μH

5-10

6μH

10T

10-70

170μH

10-60

120μH

10-50

100μH

※ここからマーカの周波数を変えている

10-40

80μH

10-30

55μH

10-20

19μH

20T

20-70

108μH

20-60

64μH

20-50

74μH

※もしかしたら、20-60と20-50は逆かも…。

20-40

45μH

20-30

16μH

30T

30-70

62μH

30-60

53μH

30-50

40μH

30-40

13μH

40T

40-70

31μH

40-60

7.2μH

40-50

9.5μH

50T

50-70

12μH

50-60

6.4μH

60T

60-70

2.7μH

考察など

タップを変えてインダクタンスを小さくしても、コイル全体が変るわけじゃないので自己共振周波数は変らないという当たり前のことに気づく。これが概ね3.3MHz付近。中波帯用としては使えそうだけど、短波帯で使うならタップで済ますことはできず、別に巻かなきゃダメだな。

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