ネット接続がやらたらと遅い
現在の接続環境は、フレッツ光ネクストのファミリータイプ。大昔にBフレッツで契約したもの。サービス変更でこのプランになっている。
速度は下り・上り共に100Mbps。しかし、これが以前から夜になると遅い感じがしていたけれど、最近は壊滅的に遅い。fast.comで計測するとこんな感じ。
ベストエフォートは言え、これじゃさすがに…。ちなみに、世間が寝静まると速い。
大抵は80Mbps前後だけど、たまたま100Mbpsという数字が出た。ちょっとびっくり。それはそれとして、遅くいときでもせめて50Mbpsくらいは出て欲しい。
IPv6なら速いらしい
速くするにはより早い回線で契約が必要なんだろうか?フレッツだと、ギガラインタイプ。これだと、1Gbpsの提供。
でも、色々と調べてみると、ネックになっているのはIPv4での接続が速度低下の原因らしい。フレッツの速度測定サイトで測定してみるとこんな感じ。
IPv4では上のような状況のときでも、IPv6だと速い。
自宅からフレッツ網の範囲ではちゃんと速度が出ている。ここからインターネット網に出ていくところ(IPv4)が混雑して遅くなってしまうのだろう。
「外出自粛」で、テレワークやらリモート授業やら、あるいは、ヒマでネット動画を見る人が増えているので、「遅い」という不満の声をよく聞くようになった。と同時に「IPv6に変えたら速くなった」という声も聞く。
IPv6での接続方法
フレッツ光の「v6オプション」
良く良く調べてみると、今契約しているフレッツ光ネクストでもIPv6でインターネット網につなぐ「v6オプション」サービスがあるようだ。
この公式ページの図を見ると、v6オプションはインターネット網を使わずに、NTT内のフレッツ網を使って接続するサービスのようだ。言い換えれば、フレッツ網の外(インターネット)に出られない。特定のところとだけつなぎたいのなら、これでいいのだろうけど、インターネットに繋がらないんじゃ嬉しくない。これはボツ。 どうやらv6プラスに申し込むとJPNE(日本ネットワークイネイブラー株式会社)が代行してこの「v6オプション」に申し込むことになるみたい。利用者とJPNEがv6オプションで接続されJPNEがインターネットへの接続をやってくれる、そのサービスの名称が「v6プラス」って感じかな?
PPPoE / IPoE / IPv4 over IPv6
ISPとの接続によく使われてきたのがPPPoE。これに対して、最近はIPoEも使われるようになってきたらしい。
さらに調べてみると、PPPoEではIPv4だけ、IPoEではIPv6だけしか通らないらしい。が、世の中、まだまだIPv4でのサービスもたくさんあるわけで、そのため、IPv4パケットをIPv6にカプセル化するIPv4 over IPv6が使われているそうだ。
MAP-E / DS-Lite
IPv4 over IPv6の実装で、MAP-EとDS-Liteの二つがあるそうだ。
両者は目的は同じ。違いは、IPv4のグローバルアドレスをどこに割り当てるか。MAP-Eは各家庭に割り振り、DS-LiteはISPだけが使う。なので、IPv4アドレスの枯渇問題の解消のためには、DS-Liteの方が良い。というか、MAP-Eは枯渇問題に対しては何もメリットはなさそう。
しかし、MAP-Eだと各家庭にIPv4のグローバルアドレスが割り振られるわけだから、自宅サーバを動かしてIPv4でインターネット上に公開するとか、オンラインゲームなどの目的でポートを開放するとかいう使い方ができそう。逆に、DS-Liteだとそう言う使い方は無理だと思う。とはいえ、いずれにしてもIPv4での話。IPv6を使うのなら好きなようにできるのかな?よくわかっていないけど。
GMOとくとくBB
どちらの方式を使うかは、ISPによって違う。今、私が契約しているISPは、GMOとくとくBB。理由は、固定IPアドレスの提供が安価なため。もちろん、IPv4の話だけど。
この料金はオプション価格ではなくて、固定IPアドレスが付いた接続サービス。なので、この他には、フレッツ光の接続料金だけ。固定IPアドレスが利用できる接続サービスとしてはバカ安だと思う。
で、この「GMOとくとくBB」で提供しているIPoEのサービスは、MAP-Eの方。「v6プラス」というサービス名。
月額991円(税別)なら高くはないんじゃないだろうか?しかし、接続方法が変わるのでIPv4の固定IPアドレスは利用できなくなる。これは残念だけどしょうがない。
固定IPアドレスが付かない接続サービスに変更した上でv6プラスをオプションとして申し込むのかと思ったのだけど、そうではなかった。v6プラス自体が接続サービスで、これだけ契約すれば良いとのこと。カスタマサービスに確認したので間違いない。
つまり、手順としては、まずv6プラスに申し込み、接続を確認できたらこれまでの接続サービス(固定IPアドレス付き接続)を解約する。そうすると、これまでが月額1,100円だったのが、991円と約100円ほど安くなるわけだ。GMOとくとくBB内の契約の変更だけで済むので簡単そうだ。
自宅サーバはサービスをやめる
しかし、これまで固定IPアドレスを使って公開していた自宅サーバをどうにかしなきゃいけない。やっていたのはWebサーバ、メールサーバ、それに伴ってネームサーバ。でも、今どき自宅サーバを使ってこれらを運用するのもあまりメリットはない。
丁度いい良いなので、自宅サーバのインターネット公開はやめてレンタルサーバに移行しよう。メンテナンスを考えれば楽だし。幸い、いくつかのレンタルサーバに契約しているので引越し先には困らない。
宅内LANはどうする?
自宅内はIPv4でネットワークを組んでいる。これをどうするか?
多分、今のままで大丈夫だと思う。どのみち、IPv4のプライベートアドレスを使っているわけだし、外の世界とは無関係につながるはず。
外の世界とつながる端末、つまり、PCなどはv6プラスのサービスによってIPv6(または、IPv4 over IPv6)でつながるようになる。なので、PCなどは、IPv4とIPv6の両方を使えるようにしておけば大丈夫だろう。
v6プラスはJPNEのサービス
さて、この「v6プラス」というサービス。調べてみると、日本ネットワークイネイブラー株式会社(JPNE)というところがやっているものようだ。
下の概念図は、上記のページから引用したもの。
この図によれば、v6プラスにすると、インターネットへの通信はISPを通らなくなるようだ。ISPは顧客との契約と料金徴収を行い、設備はJPNEの物を使うって感じかな?これなら、どのISPと契約しても通信品質は同じはず。
それと、注目すべきはこちらの文言。
IPv6もIPv4も上り下り最大概ね10Gbps
・従来PPPoE方式によるIPv4インターネット接続では、200Mbpsや100Mbpsに速度が限定されていたフレッツ 光ネクストハイスピードタイプやフレッツ光ネクストマンション・ハイスピードタイプでも下り最大1Gbpsでインターネットをご利用いただけます。
なんと、今のフレッツ光の契約速度に関わらず、最大で1Gbpsで利用できるとのこと。フレッツ光の定額プランには、次の三つがある。
- フレッツ 光ネクスト ファミリータイプ: 100Mbps
- フレッツ 光ネクスト ファミリー・ハイスピードタイプ: 200Mbps
- フレッツ 光ネクスト ギガラインタイプ: 1Gpbs
これらのどれを使っていても、v6プラスなら1Gpbsで利用できるようだ。今は一番安い100Mbpsで契約しているが、このままで勝手に(?)速くなるみたい。
余談ながら、上の引用文の見出しは「10Gbps」となっているが、文中では「1Gbps」となっている。おそらく、文中の「1Gbps」の方が正しい思う。
ということで、v6プラスに乗り換える方向で検討を進める。
【続き】
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