後に「ヘンテナ」と呼ばれることになったアンテナの最初の提案者、JE1DEU氏による記事を見つけた。
ヘンテナ開発の歴史
http://www.asahi-net.or.jp/~TY3K-SMY/hentenna.html
これによると、一辺がλ/4のループを二つ「日」の字の形につなぎ、さらにこれを二つ位相差給電するというアイデアだったらしい。そういえば、この話、随分昔の読んだ記憶がある。この記事によれば、実験したところSWRが下がらないので、まずは、位相差給電をやめてシングルの一辺λ/4の「日」の字の形で試すことになったそうだ。縦λ/2、横λ/4、給電ポイントは縦の辺に対して中間点(λ/4)。
これでもSWRは充分には下がらなかったが、その後のJH1FCZ氏の実験で給電ポイントを下げるとSWRが下がることがわかったらしい。さらなる追試で、横λ/6という形で一応の完成をみたとのこと。
しかし、オリジナル提案者のJE1DEU氏は「中間点での給電が最もゲインが高いはず」という思いでいらしたようだ。
という話が先に示したページに書いてあった。
ここでふと思い出すのが2/3λヘンテナ。形状としては、長辺が2/3λ、短辺がλ/6。これを半分ずつ見てみると、長辺がλ/3、短辺がλ/6。つまり、1/3 + 1/6 + 1/3 + 1/6 = 1で、ちょうど1λのループになっている。それを二つつないで中央から給電する形なので、正に、これこそがJE1DEU氏が目指していた形なんじゃなかろうか?
今ではありがたいことにMMANAというアンテナシミュレータがあるので、机上で簡単に試せる。MMANAを使ってヘンテナをいじってみると、短辺の長さでインピーダンスが変る。短くすれば下がり、長くすれば上がる。
下の図は、433MHzの2/3λヘンテナ。50Ωでマッチングが取れるように調整したので正確に2/3λとλ/6ではないけど、ほぼ、そのへんの数値。長辺が0.45m、短辺が0.122m。
サイドがバッサリ切れるわけではないのが特徴かな。
それから、上に書いたように短辺を長くすればインピーダンスが上がるので、ちょっと変形すれば75Ωでマッチングさせることもできる。0.42mと0.14mにするとこんな感じ。
ということで、地デジTV用の2/3λヘンテナを作ってみようかな。
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