こないだのLPFの実験の続き。
144MHz帯用
今回は、基板を起こしてみた。
シミュレーションデータ再掲。
実際に組んだものは、このシミュレーションの一番上「Out7」に相当する。
実測結果。
減衰特性はまずまずのように思うけど、VSWRがやや高め(144MH帯バンド内で1.3弱程度)。計算値(Out5)よりもLの値が小さいからかな?そうは言っても、Lをピッタリに持っていくのは難しいので、Cをちょっといじって実験してみる。
入出力側のC(シミュレーション回路のC32とC34)を27pFに増やす。
VSWRはかえって悪化。
では、逆に18pFに減らしてみる。
これはもっとひどい。減衰特性も悪くなっている。ここまでひどいって、もしかしたら、測定をミスったかも(今になって気づいたので、もはや回路はバラしたけど)。
一旦、22pFに戻す。
だいたい最初の状態に戻ったけれど、こっちの方が少しいい。Cのバラつきか?グラフの薄い色(リファレンス)が最初のもの。
今度は、中間のC(C33)を33pFに減らしてみる。
減衰カーブは少し上にずれたが、VSWRはこれまでで一番良い(バンド内1.15程度)。ちなみに、前回のユニバーサル基板での実験結果はこの定数。なお、Lを変形させると影響が結構ある(上の測定は良い状態に追い込んだ結果)。
減衰カーブだけ見れば最初のものでいいんじゃないかと思うけど、VSWRまで見ると最後のものを採用するのが良さそう。
430MHz帯用
続いて、430MHz帯用。
Lは実測で20nH程度だったので、その値を使ってシミュレーションを再実行。Out6がそれ。Out4は計算値(CはE24系列に丸めているけど)。
基板は144MHz帯用のものと共用。
下が430MHz帯用。
実測結果。
VSWRがちょっと高い。バンド内で1.3超え。もうちょっとどうにかしたい。先の144MHz帯用のもので入出力側のCをいじっても良い方向には行かなかったので、センタのCを変えてみる。
18pFに増やしてみる。
減衰特性もVSWRも悪化。なお、右下のVSWRのグラフは最初のものとは周波数範囲を変えてあることに注意(薄い色のグラフが最初のもの)。
今度は、12pFに減らしてみる。
残念ながら、これでも悪化する方向。
結局、最初のものが良さそうという結論。Lが計算値の24nHに対して20nHしかないからかな。20%近くも違えば影響は小さくはないだろうと思う。何とも難しい。
ケース
回路基板でケースにもなるようにしてみたけど、デカすぎて不細工。
作り直すかなぁ…。
なお、このLPFは、JG3PUPさんのブログに触発されたもの。
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