JARDが、本日、2016年9月1日からスプリアス確認保証認定業務を開始した。
スプリアス確認保証業務のご案内|一般財団法人日本アマチュア無線振興協会
https://www.jard.or.jp/hosho/spurious/index.html
上記サイトにはこう書かれている。
電波法に定める技術基準の改正により、平成19年11月30日以前に製造された古い無線機は、平成34年12月以降は使用できません。
ただし、新スプリアス規格に適合する無線機については、総合通信局等に対し「スプリアス発射及び不要発射の強度確認届出書」を提出することで、平成34年12月以降も使用することができます。
この手続きの簡便な方法として、アマチュア局の場合は、JARDが実施する「スプリアス確認保証」を受けることで、対応することが認められています。
ということで、その保証認定をJARDが行ってくれるということだろう。
そこまではわかったけれど、保証してもらったものをどうするかがわからない。書類を総通に提出するの?上記サイトを見ても、その辺り、どうすればいいのかわからないのだが…。
まぁ、それは一旦置いておくとして。
スプリアス確認保証可能機器リストを見ると、メーカ製であれば、そこそこ古いものでも保証認定してもらえそうだ。
ここで疑問。リストにあるかどうかの判定をいちいち各人が保証認定受ける意味はなんだろう?すでに、その無線機を使っているとして免許を受けているわけだから、さらに保証してもらうというのはどういうこと?まぁ、このリストを作るために事前に行った測定業務があるわけで、それで発生した工賃をこういう形で回収するということか?それにしても、基本料2,500円、追加一台ごとに+1,000円は妥当なんだろうか?JARL会員割引というのもよくわからないし…。
さらに問題は、リストにないもの。極端に古い機種とか、改造機、自作機など。と思ったら、測定サービスも始めるようだ。
無線機器の電波測定サービス
https://www.jard.or.jp/hosho/measurement_service/index.html
いちいち受けるのは面倒だけど、やってくれるのはありがたい。が、測定料を見て腰が抜けた。
(別紙2)測定料等
https://www.jard.or.jp/hosho/measurement_service/data/measur…
基本料金が4,000円、スプリアス発射及び不要発射の測定に10,000円(6周波数以上の機器は15,000円)。その他、空中線電力等も図ってくれるけど、項目ごとに別料金。つまり、最低でも一台ごとに14,000円かかるわけだ。
これじゃ、古い無線機は使うな、自作やリグの改造はするな、って言ってるようなものでは?そのあたりこそがアマチュア無線の面白いところ(の一つ)だと思うんだけど。
このスプリアス規制、日本が勝手にやろうとしているわけではなく、ITU(国際電気通信連合)のRR(無線通信規則)の改正が元になっているらしい。では、諸外国ではアマチュア局の扱いはどうするんだろう?いちいちスプリアス確認保証認定みたいなことをやるんだろうか?ということを考えると、もうしばらくは様子を見るのが良さそうに思うなぁ。
【参考】
無線設備の「スプリアス発射の強度の許容値」の見直し
平成17年12月 総務省 総合通信基盤局
http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/others/spurious/files…
【追記】
JARDからの説明をまとめたブログを見つけた。
JARDスプリアス説明@KANHAM
http://jj1wtl.at.webry.info/201603/article_11.html
TSSでの新スプリアスに関する情報は、こちらページを。
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