概要・特徴
これは、UV-K5のHF受信をフルバンド化するKD8CECさんのファームウェアに対応する基板キットです。KD8CECさんが公開している回路をベースに、独自の機能を追加しています。
- アンテナからの受信信号をHFとFM放送に分離してSI4732に入力
- FM放送による相互変調の回避。
- UV-K5のFM放送用プリアンプをスキップしつつ、ある程度の感度を確保。
- リセット回路は基板上に用意
- UV-K5本体からの配線の削減(ワイヤは一本だけ)。
- KD8CECさんの初期バージョンの回路はこの方式。その後、部品点数を減らすために回路をシンプルにしたが、逆に本体との接続ワイヤが増えた。
UV-K5に組み込んだ様子はこちらです。
動作の様子。
本キットは、完全バラキットです。チップ部品も実装しておらず、すべて自分でハンダ付けします。また、チップ部品のほとんどは1606M(0603)サイズのかなり小さなものです。
再現性の確認の意味も込めて、こちらの方に組み立ててもらいました。
組立て
回路図と部品表
本キットの回路図などはこちらです。
上の回路図にも入れてありますが、この下の図の同じ番号同士が導通があります。最初に、この導通をテスタで確認してください。
なお、基板の左下の部分(8-pinの個所)は、はんだ付けするためにカットしてあります。基板製造段階ではこのような加工はできないため、私がカットしたもので、一枚ごとに多少のバラツキがあります。カット後に導通確認していますが、念のため、上の説明のように組み立て前に確認してください。
部品
チップ部品のLとCには、手書きで値を書いています。読みづらいとは思いますが、ご了承ください。
黒いプラスチックパッケージはダイオードです。
LとCは見た目が非常によく似ていますが、色が少し違います。Cは白、または、薄めの茶色(上の写真の上の段の二つ)。Lは黒です(左下)。抵抗は値か刻印されています(「01D」で100kΩです(EIA-96コード表記))。
基板組立てと実装
回路構成などを含め、組立てと実装の詳しい話は、以前、ブログ記事としてまとめて公開しました。こちらをご覧ください。
UV-K5に元々実装されているFM受信チップ(BK1080)の外し方についてはこちらの記事に記載しています。
これらの記事をご覧になって意味がわからないようなら本キットには手を出さないでください。部品も非常に小さく、基板上の部品間隔も狭く、また、UV-K5本体への組み込みも大変です。難易度は結構高いと思います。
なお、その記事では配線用のワイヤに0.32mmのポリウレタン線を使っていますが、太すぎてハンダ付けしづらかったので、キットには0.22mmのポリウレタン線を入れておきます。
アンテナ配線接続ポイント
私が組立てたものが上の写真で、これはUV-K5の元々のFMラジオチップの手前のプリアンプへの入力ポイントからアンテナ(受信信号)を取っています。UV-K5の回路図(下図)の左端のC23(47pF)を外して「FM_SIG」のラインをつなぎました。
KD8CECさんの記事では元々のFMラジオチップ(U7 / BK1080)のアンテナ端子(6 FMI)から取っています。ただし、その前のプリアンプがFMラジオを想定しているようで、HFではアンプとして機能しておらず、かえって信号を弱めてしまうようです。そのため、KD8CECさんの記事ではいくつかの部品を外したりしてHFの信号が弱まらないような工夫をしているものと思われます。しかし、そのためか、FM放送による強い相互変調が生じます。
また、AliExpressなどで販売されているこの手のモジュールでは、先程のC23(47pF)を大きな容量(おそらく0.1μF)に交換するとともに、アンテナコネクタの直ぐ側にあるL4(4.7μH – 液晶モジュールの下)を大きな値のもの(100μH?)に交換するように改造部品がついているものもあります。
ただし、このLを交換すると、送信時に何らかの影響があるだろうと思います。受信専用機にするのであれば良い方法だろうと思いますが、送信も考えるならこの点に注意(検証)してください。
ちなみに、市販ボードはどんどん新しいものが出ており、最近ではオーディオアンプを載せたり、独立アンテナを使うものなども出ています。
いずれも試してみたことはないので、参考情報として。
注意
上にも書いたように、本キットの難易度はかなり高いです。失敗するとUV-K5本体が動作しなくなる可能性があります。
また、UV-K5のファームウェアの書き込み方法や、操作方法などのサポートはしません。ご自身で調べてください。
繰り返しになりますが、この記事やリンク先の記事をご覧になって理解するのが難しいようなら、当キットには手を出さないでください。
頒布
- 部品の調達の都合上、上の写真とは異なる場合があります。
- 本機のマニュアルは当ページ(および、リンク先ページ)がすべてです。紙媒体はありません。また、本機は電子工作の経験がある程度ある方を対象としております。
- 資源の有効活用のため、梱包材は再利用することがあります。ご了承ください。
- 仕様や頒布価格は予告なく変更することがあります。
- 本機の組立てや使用による怪我・事故等には責任を負いません。
【価格】
- 頒布価格
SI4732付き: 1500円終了しました- SI4732なし(LC等は付いています): 900円
- 送料: 230円
- 支払い方法: 銀行振込
※基板が非常に薄く、割れるおそれがあるのでクッションを厚めにします。そのため定形郵便では送れません。ご了承下さい。
【申込みフォーム】
※これは申込み専用フォームです。申込み以外(問合せ等)には使用できません。
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