概要
「TTCW02 – モールス練習機」をリニューアルしました。
TTCW02はすでに頒布を終えているのですが、時折再頒布希望の連絡をいただきます。再頒布のつもりはなかったのですが、何度も希望の声が寄せられるので再頒布することにしました。しかし、そのまま頒布しても面白くないので、ちょっとだけリニューアルしました。
リニューアルの内容
リニューアルと言っても、ほんの少しだけです。
- キー出力オープンコレクタ化
- 音量上昇に伴う発振周波数低下軽減対策
- 底面スペーサ変更(外観変更を伴う)
- 発振周波数調整穴縮小
まずは、キー出力のオープンコレクタ化。こちらの改造を取り込みました。
また、音量を上げた際に発振周波数が下がるのが気になっていたので、簡単な方法で対処しました。完璧ではありませんが、多少は良くなっています。
これらを実施するため、基板にスペースを確保する必要が生じました。そこで、パスコンはすべてチップコンデンサに変更しました(以前は一部にリード部品を使っていました)。
そして、スペーサの変更。以前は回路基板の下に基板一枚分のスペーサを入れていました。これを廃止し、代りに2mmのスペーサを中に入れました。これによって、外観が変りました。以前は底が積層状になっていましたが、スッキリした格好になっています。
左が以前のモデル、右がリニューアルした今回のモデル(まだゴム足を貼り付けていませが)。
上部の高さも変えたため、全体で1.6mm低くなっています。あまり関係はありませんが、PCWI01と同じ高さです。
また、発振周波数調整用の穴も無駄に大きい気がしたので少し小さくしました。
主だったリニューアル箇所は以上です。その他、部品レイアウトなど細かな変更。
特徴・使い方
基本的には前モデルと同じですので、こちらをご覧ください。
製作編
作り方も基本的に前モデルと同じですが、ざっとさらっておきます。前モデルの製作編も合わせてご覧ください。
回路図と部品表
回路図と部品表はPDFで用意しております ⇒ TTCW03回路図と部品表
下の図は回路図の雰囲気を掴んでいただくための参考です。
組立て
基板の分割
基板を分割します。手で曲げれば簡単に折れます。
バリをヤスリで取ります。長いバリはニッパ(使い古したものや百円均一のものなど)で切り取るとヤスリがけが少なくて楽です。ただし、くれぐれも必要な出っ張りを誤って切ったり削ったりしないよう注意してください。
削った後は粉を拭き取ってください。これまでの経験では、拭き取りよりも丸ごと水洗いするのが楽です。
ケース仮組み
仮組みしてうまくはまることを確認します。
出っ張りの付け根が、製造上の都合によって直角になっていません。
丸みを帯びているのがわかるでしょうか?このため、仮組みで隙間が生じるかもしれません。その際は、この部分を削って調整してください。
部品のハンダ付け
背の低いものから順にハンダ付けします。回路図のPDFに部品配置図も付けていますので、参考にしてください。
まずは、チップ部品から。チップ部品とは言え、比較的サイズが大きいものですし、ランドも広めに作っているのでハンダ付けはさほど難しくはないでしょう。表だけで作業できるので、慣れればチップ部品の方が楽だと思います。
続いて、IC、3.5ジャック、ポリプロピレンコンデンサ。
トランジスタ、半固定VR、2pinコネクタ。
抵抗。
ポリエステルコンデンサ、DCジャック、ボリューム、電解コンデンサ。電解コンデンサは基板にピッタリ付けてください。浮いてしまうとスピーカにぶつかります。
フロントパネルを仮付けし、LEDの高さを調整してハンダ付けします。
基板の組み立ては以上です。部品の付け忘れ、付け間違い、ハンダ忘れ、ハンダブリッジがないかチェックしてください。また、電源とGNDがショートしていなことも確認します(電源スイッチを入れ忘れないように)。
スピーカの取り付け
スペーサを取り付けて、上板にネジ止めします。
上の写真ではわかりやすい用意に黄色の太めのものを乗せていますが、実際にはもっと細い黒のビニル線です(二本に切って使います)。スペーサを入れないと、コーン紙がパネルに当って音が歪みます。
ワイヤは外側のランドにハンダ付けします。内側の方にはボイスコイルがハンダ付けされていますので間違えないよう注意してください。
この段階で、動作確認すると良いでしょう。スピーカをつなぎ、電源と電鍵をつなげは動作するはずです。
ケース組立て
まず、底板にM3x8のビスを通し、スペーサを取り付けます。底板はツヤがある方が裏(外側)です。内側はツヤがない方(銅箔がはられていない方)にします。万一、リード部品の足が底板に当たったとしてもショートしないようにです。
やりにくいので、スペーサを接着剤で簡単に留めておくと楽かもしれません。
基板本体、前面パネル、背面パネルを乗せます。
スタンドオフを取り付けます。
側面パネル(二枚)を立てます。
スピーカのコネクタを接続します。
蓋を閉めてネジ止めします。
この後、底にゴム足を貼り付けて完成です。
発振周波数の調整等は、TTCW02のページをご覧ください。
オプション – 外部スピーカ/イヤフォン対応
TTCW02でも外部スピーカ対応の改造方法を提示しましたが、TTCW03では専用の背面パネルと部品を用意しました。もちろん、専用パネルを使わなくても改造はできます。しかし、ガラスエポキシ基板で作られたパネルに大きな穴を開けるのは案外大変です。そこで、予め穴を開けたパネルを作りました(仕様を変更しました。詳細は後述)。ついでなので、文字も入れています。
また、ついでに、イヤフォン対応のアダプタも一緒に用意しました。 終了しました。
外部スピーカ対応
やることはスピーカの配線の途中にスイッチ機構付きの3.5モノラルジャックを入れるだけです。
背面パネルを交換します。
外部スピーカ用の穴が空いていますので、ここにスイッチ機構付きの3.5モノラルジャックを取り付けます。
【追記】
パネルを変更し、専用パネルのオプションは廃止しました。現在はこのようになっています。
外部スピーカ用のジャックを取り付ける場合は、この目隠し板を取り去ります。
マイナスドライバなどを隙間に差し込んでこじれば簡単に取れます。
バリをヤスリで削ってください。
ジャックはMJ-355を想定しています。キットには含まれませんので、必要に応じて入手してください。秋月電子だとこちらです⇒ https://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-12524/
配線は下の写真を参考にしてください。
ジャックはこの向きで取り付けると、配線が半固定抵抗の邪魔にならなくて良いようです。
再組立てして完成です。
イヤフォンアダプタ
イヤフォンでも使いたいとの声を受けてイヤフォンアダプタを用意しました。
このオプション品の頒布は終了しました。回路は以下のとおりですので、ユニバーサル基板を使うとか、ケーブルの途中に抵抗を入れるとか、工夫してみてください。
外部スピーカ端子にイヤフォンを取り付けると音が非常に大きいのが問題です。また、ステレオイヤフォンだと片chだけしか音が出ません。そこで、抵抗を噛ませた簡単なアダプタを作りました。ごく単純なものです。
抵抗値は、100~1kΩ程度のものなら使えると思います。使用するイヤフォンや好みの音量に合わせて調整するといいかもしれません。
基板はチップ抵抗でも実装できるようにしています。J1(入力側)は四角いランドがGNDです。
ケーブルを結束バンドでしっかり固定します。緩いと抜けてしまうので要注意。
熱収縮チューブは、ヒートガンをお持ちでなければガスコンロで遠火で加熱すれば大丈夫です。ただし、くれぐれも火傷や火事には注意してください。
モービル機など、外部スピーカ端子しかないリグをヘッドフォンで聞きたい場合にも使えるので、一つあると便利です。
部品表
二つのオプションはセットです。バラでは頒布しません(面倒すぎるので)。ご了承ください。
部品 | 数量 |
---|---|
背面パネル | 1 |
3.5モノジャック | 1 |
3.5モノプラグ付きケーブル | 1 |
抵抗(470Ω) | 2 |
3.5ステレオジャック | 1 |
結束バンド | 1 |
基板 | 1 |
熱収縮チューブ | 1 |
FAQ
パーツセットのチップ部品の見分け方などは、TTCW02のFAQをご覧ください⇒ こちら
頒布
【価格】
- TTCW03(USB電源ケーブル付き): 2,850円
オプション(外部スピーカ・イヤフォン対応): 400円- 送料: 300円
- 支払い方法: 銀行振込(ゆうちょ銀行、ジャパンネット銀行、楽天銀行)
【申込みフォーム】
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終了しました