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REGM01 – 三端子レギュレータ基板

概要

7805などの三端子レギュレータを使った定電圧回路を手軽に組める基板です。ユニバーサル基板で組むのが面倒なので作りました。

レギュレータの発熱は基板に逃がす程度(しかも、基板も小さい)なので、小電力用です。たったこれだけのものでも、ユニバーサル基板で組むのは結構面倒ですが、プリント基板になっているので、あっという間にできあがります。

また、317版もあります。

特徴

  • 入力部はDCジャック、端子、スクリューターミナルなどを実装可能。
  • 出力部も端子やスクリューターミナルを実装できる他、ケーブルの固定もできる。
  • 三端子レギュレータはリード部品(TO-220)だけでなく、表面実装部品(TO-252)にも対応。
  • 78xx以外にも同じピン配列のものであれば実装可能(LM2940、NJM2391など)。
  • 保護回路あり(フューズ、入力逆挿し保護ダイオード、逆流防止ダイオード)。
  • 発振防止用コンデンサはリード部品、表面実装部品(2012Mサイズ)のどちらにも対応。
  • 出力電圧の「ゲタ」を実装可能(ツェナダイオード、LED)。
  • 発熱分散用の抵抗実装パターンあり。
  • 基板固定ネジ用の穴があるので、自作装置内等に組み込むこともできる。

回路・基板詳細

本基板の回路図は下の図のとおりです(クリックで拡大します)。

特徴の項で説明した通り、複数の形態の実装が可能です。そのため、回路図上のすべての部品を搭載するわけではありません。下記を参考に目的に合せて組んでください。また、回路図上のコンデンサなどの定数も代表的な値です。お使いになるレギュレータのデータシートをご覧の上で決めてください。

入力端子

DCジャックの他に、2.5mmと5.0mmのピッチのスルーホールがありますので、希望の端子を搭載してください。ワイヤを直接ハンダ付けしても構いません。

フューズ・逆接続保護ダイオード

必要に応じてポリスイッチ(リセッタブルフューズ)を乗せます。5.0mmピッチのスルーホールと、3216Mサイズの表面実装ランドを設けていますので、都合の良い方をお使いください。使用しない場合は、適当なワイヤでショートしてください。

D1は電源を逆接続した場合の保護用です。適当なシリコンダイオードで。逆接続してしまったらこののダイオードとポリスイッチが働いて入力が遮断されるはずです(簡単なチェックはしました。逆接続するとポリスイッチがものすごく熱くなります(当然ですけど)。ご注意下さい)。

発熱分散抵抗

三端子レギュレータは、入力電圧と出力電圧の差分が熱に変換されます。そのため、入出力の電圧差が大きい場合(かつ、出力電流が多い場合)は、非常に熱くなります。例えば、入力電圧が13.8Vで出力電圧が5Vの場合、8.8V分をレギュレータが熱に変えます。話を簡単にするためレギュレータが降下させる電圧を10Vと仮定し、出力電流を0.5Aとすれば、5W分がレギュレータで熱になります。

ここでレギュレータの手前にR1として10Ωを入れると、0.5Aを流した場合にはこの抵抗で5Vの電圧降下を起こします。レギュレータで降下させる電圧は10-5=5[V]と半分ですみ、レギュレータの発熱を抑えられます。もちろん、その分、この抵抗が発熱することになるわけですが、発熱場所が二か所に分散されるので、一か所が極端に熱くなることは避けられます。入出力の電圧差が大きい場合は、必要に応じてR1を実装してください(耐電力に注意)。R1を実装しないときはショートして下さい(基板上にハンダジャンパ用のランドを設けています)。

説明のために簡単な計算を記載しましたが、実際のところはしっかりした放熱器がない状況で1Wも熱にするとものすごく熱くなります(素手では触れません)。例えば、10Vで0.1Aなら1Wです(言い換えれば、10Vもドロップさせるのならせいぜい0.1A程度までに抑えておくというイメージ)。ご注意ください。

写真の上がハンダでジャンパした状態。下が抵抗を実装した状態です(使用している抵抗は10Ω、3W)。

逆流防止ダイオード

「入力電圧<出力電圧」となった場合にレギュレータが破損することを防止する目的のダイオードです。これは、例えば、出力側に大きなコンデンサを付け、かつ、負荷回路の消費電流が小さい場合に、電源を切断した際に起き得ます。レギュレータの出力側と入力側の電圧を速やかに同じにする必要があるたため、動作の速いショットキーバリアダイオードを使います(というような話が、データシートを見ると書いてあります)。

電圧調整

78xxはGND端子を持ち上げるとその分だけ出力電圧を高くできます(この辺りもデータシートにあります)。本基板ではツェナダイオードとLEDを使った「ゲタ」を実装できるようにしています。

このような使用方法は78xxのデータシートには記載されています(されているものがあります)が、他の三端子レギュレータ(例えばLM2940など)のデータシートには見当たりません。この方法を検討する場合は、ご利用のレギュレータのデータシートを確認してください。

基本形

D2を適当なワイヤでショートします。これで三端子レギュレータの本来の電圧が得られます。

ツェナダイオード

ツェナダイオードの電圧分、出力電圧が上がります。 

LED

LEDによる電圧降下を利用したパターンです。一般的なLEDで約2V、青色LEDなどでは3V程度のの電圧降下があります(その分、出力電圧を上げられる)。基板上にはLEDを四つ実装できるようにしています(例えば一つだけしか実装しない場合は、残りのところはショートする)。

この実装例ではLEDが眩しすぎるのでキャップを被せてあります。キャップを固定するために接着したらちょっと汚くなってしまいました。

パイロットランプ・出力端子

LEDは単にパイロットランプです。色や明るさはご希望に合わせて決めてください。不要なら実装しなくても構いません。

出力端子も2.5mmと5.0mmのピッチのスルーホールを付けてあります。ワイヤを直付した場合に結束バンドで固定できるようにもしてあります。

メモ欄

白地のスペースを設けていますので、出力電圧を書き込んでおくとよいかと思います。基板の両面にあります。

基板寸法等

こちらの図を参照してください(クリックで拡大します)。

実装例

標準タイプ

最もシンプルな形態です。12V出力、低ドロップタイプレギュレータ(LM2940)使用。

ツェナダイオード使用

7805に5.1Vのツェナダイオードを組み合せて10V出力にしたものです。実測では9.9Vでした。

LED使用

7805にLEDを一つ組み合せて約7Vの出力にしたものです(実測で6.9V程)。

このLEDが点灯するので、パイロットランプとしてのLEDは省略しています。

表面実装タイプ

表面実装のレギュレータ(NJM2391DL1)実装したものです。低ドロップタイプのレギュレータを使っているのは、単に手持ち品の都合です。

出力5V、入力13.8Vで使うつもりだったので発熱分散用の抵抗も実装しています。しかし、NJM2391DL1の入力電圧の上限は10Vでした。つまり、これは失敗作。そのうち、レギュレータを載せ替えようと思います。

放熱器実装タイプ

小さな放熱器なら取り付けることも可能です。こんなに小さいのではほとんどど役に立たないとは思いますが…。これは3.3Vのレギュレータ。

頒布

頒布品は基板だけです。キットではありません。

DCケーブル等の手持ちに少々余裕があるのでオプションとして頒布します。10セット限定です。内容物は、DCジャック、DCケーブル(ケーブル部約10cm)、放熱器です(下の写真参照)。このセットの形態だけ用意します(例えば、DCジャックだけ等の要望はお受けできません)。

【注意事項】

  • 部品の調達の都合上、上の写真とは異なる場合があります。
  • 本機のマニュアルは当ページがすべてです。紙媒体はありません。
  • 仕様や頒布価格は予告なく変更することがあります。
  • 本機の組立てや使用による怪我・事故等には責任を負いません。

【価格】

  • 頒布価格
    • 基板: 150円
    • オプションパーツセット: 100円
  • 送料: 250円(基板だけの場合、4枚までなら普通郵便でも送れます。その場合は-100円します。連絡事項欄にお書き下さい。)
  • 支払い方法: 銀行振込(楽天銀行、ゆうちょ銀行、PayPay銀行)

【申込みフォーム】

※これは申込み専用フォームです。申込み以外(問合せ等)には使用できません。

こちらにご入力いただいたメールアドレス宛に、追って、振込先等をお知らせします。入力ミスのないようお願いします。また、ここにご住所等は書かないようにお願いします。

このフォームでお申し込みいただいた時点では、注文が確定されるわけではありません。タイミングによっては、在庫が切れている場合もあります。自動注文システムではなく手動での対応ですので、何卒、ご了承下さい。

頒布は終了しました。

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