いつかやってみようと思っていた実験。
FT8、ウォータフォールで見ると左右にはみ出し、かつ、倍音も強い信号。ATTを入れたり、RF減を絞ったらどうなるか?
760Hz付近に出ているCQ局。+14~+17dBでデコードできている。1500Hzちょい上に二倍音。
ウォータフォールの下から四番目までは通常に受信したもの。その上が(上から数えて二つ目)ATT(20dB)を入れたもの。ATTなしと何も変らない。二倍音も強いまま。
そして、一番上。ここでは、RFゲインをグッと絞った(Sメータで9まで振れるところまで)。ATTも入れたまま。これだと左右のはみ出しが多少小さくなる(小さくなるだけで、まだ結構はみ出して入る)。倍音も弱くはなったけど、まだハッキリ確認できる。
今回の信号はご近所さんなんだろうけど、別エリアの国内局や、韓国、中国、ロシアの局でも、このくらい強力な信号をときどき見かける。
自分のツィートをさかのぼってみたら、ATTだけは実験済みだった。完全に忘れていた…。
jh4vaj/1 (@jh4vaj) on X
強力な局。 途中でATT入れてみた。前二つがATTなし。後二つがATT入。 ウォータフォール上の見た目の変化なし。二番目、三番目の子分も変らず。 SNRも変らない。
コメント
私見です。
受信した信号の倍音が聞こえる原因ですが以下の理屈と思っております。
送信側に問題がある場合:
PCからの出力がTRCVの音声入力限界を超えている場合、AFレベルでひずみを発生させてAF周波数の整数倍のスプリアスを作っている。
受信側に問題?がある場合:
PCのマイク、もしくはLine入力の限界値を超えてAF信号がPCに入力されている場合となった際はPCのA/D変換で波形の頭がつぶれた波形と認識され倍音がでます。
送信側か受信側に問題があるのか切り分ける方法は、以下のとおりです。
AGCをONにして倍音が聞こえるか否か??
AGCがONで倍音が消えるのなら、受信側に問題があります。
AGCがONで倍音が聞こえるなら送信側の問題の可能性が高いです。
ただし、WSJTXの画面左のオーディオレベルインジケーターを40から60dBに調節していることが条件です。
AGCがONでも、入力レベルが高すぎると倍音は出ます。
というわけで、保険をかける意味で、なるべく送信するAF周波数は1500Hz以上を選ぶようにしております。これなら倍音が出ても3KHz以上になりフィルター、DSPでカットされるので他の局に迷惑をかけることがありません。
1000Hz以下で出ている珍局をONFREで呼ぶ際は結構、勇気が要りますHi
話は変わりますが、私の場合のみかもしれませんが、WSJTXの右側のパワースライダーを50%ぐらいにして送信すると、パワーの立ち上がりがゆっくりになります。
この状態ですと、応答率が極端に劣化します。
90%以上にするとそのような事象は発生しません。
私はパワースライダーを90%にして、TRCVとのインターフェース(自作)のVRでレベルを調整しています。
これは、インターフェースのコンデンサー、直流電圧の印加などが考えられますが、まだ実験できていません。
コメント、ありがとうございます。納得できるお話です。
当方の設備(TS-690)では、AGCをOFFにすることはできないため常時ONです。その状態で倍音が見えているので、おそらくは送信側に原因があるのだろうと思います。別途コメントしたように、ATTを入れたりRFゲインを絞っても倍音が観測できましたし。
DFについては、Split Operationの設定にすると、送信時に1,500~2,000HzになるようにWSJT-Xが制御してくれます。詳細はこちらの記事です。
https://www.jh4vaj.com/archives/4125
パワースライダに関しては、こちらではそういう現象は起きていないようです。ただ、しばらくぶりに送信すると、その最初のときだけ電波が出るタイミングが送れるようです。これはOSの仮想メモリの動作だろうと思っています。