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uBITX、IFフィルタの帯域幅可変実験

uBITXのIFフィルタの帯域を可変させる回路の実験をやってみた。可変と言っても、もちろん狭くする方向。元ネタはこちら。

Variable IF bandwidth from W1EAT
https://ubitx.net/2018/05/15/variable-if-bandwidth-from-w1ea…

複数のX’talとコンデンサで構成されているフィルタ回路のコンデンサをバリキャップで可変にするというアイデア。この方法は、HB-1B MK3でも採用されている。uBITXでは固定コンデンサが使われているので、ここにバリキャップを並列に入れる格好になる。

実験回路はこんな感じ。

元ネタの回路には送信側も入っている。バリキャップの容量を最小にして、フィルタ帯域を最大化、というか狭めないようにしている。実験の回路は帯域可変(受信側)だけ。

使用するバリキャップBB112の仕様書はこちら。

http://www.radiovilag.hu/images/BB112.pdf
http://www.spelektroniikka.fi/kuvat/bb112.pdf

動作電圧は1~8V、これで容量は500~20pF程度。最大定格は12V。これを念頭に、電源電圧が+12~+13.8Vの範囲で使えるように回路定数を決めた(LTSpiceでシミュレートして)。

uBITXの回路を見ると該当するコンデンサは五つあるが、元ネタが三つだけにバリキャップを抱かせていたので、ここでもそうしてみた(五つのうちのセンタ側の三つ)。実際に実験してみると、一つだけを可変にしても効くみたい。三つにすると効果が高いかと言うと、一つとそれほど変わらない印象。これからして、五つにしても変化は感じないだろうと想像される。

実際の動作の様子がこちら。

上下ともに狭まる印象。どんどん絞っていくと、あるところから逆に帯域が少し広がるみたい。素晴らしい効果かと言われるとやや難しいが、ないよりはあった方がいいとは思う。AGCがないためか、フィルタを絞ると音量が極端に下る。


この回路では、元から付いている固定コンデンサにバリキャップがパラに追加される。バリキャップは最小に絞っても20pF程度はある。そのため、これを付けると最大幅はオリジナルよりも狭まる。固定コンデンサをこの分減らした方が良いかも知れない。とはいえ、元が100pFなので、差分は80pF。この値は面倒。いっそのこと、コンデンサは外してしまい、バリキャップの可変範囲を100pF以上にするか?仕様書の図からすると、4.5Vくらいかな。送信側の定数もそれに合せる。

ちなみに、HB-1Bの回路(←この回路図は古いがIFフィルタの可変部は同じ)では、固定コンデンサはなくてバリキャップだけ。


uBITX、IFフィルタの帯域幅可変実験~その2
前回の実験で、IFフィルタの帯域幅を変化させられることは確認できた。しかし、考えてみると、これでは元の回路(コンデンサ)にバリキャップ分が必ず追加される。バリキャップの容量はゼロにはできないため、これでは元よりも帯域が狭くなってしまう。ここ...
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