QYT KT-8900を発注
KT-8900、どうにも気になったので発注した。周波数範囲の設定ができいないことは気になっていたが、CHIRPというフリーのオープンソースソフトウェアの存在を知ったことがきっかけ。これは、いろんなアマチュア機に対応した設定変更ツール。UV-5Rもこれで周波数範囲の変更ができるという記事を見つけたので、KT-8900もこれでいけるんじゃないかと思い、注文に踏み切った。
中華ハンディー UV-5R 周波数制限設定
http://tanukijima.at.webry.info/201709/article_5.html
CHIRP
https://chirp.danplanet.com/projects/chirp/wiki/Home
ちなみに、BaoFengのサイトでもCHIRPが紹介されている。
注文はeBayで。以前の調査で、いろいろバリエーションがあることがわかっていたので、あちこち見比べて、背面に冷却ファンが付いているものを注文した。
到着
さて、届いたはいいのだけど、梱包がなんだか変。柔らかく、グニャグニャしている。
開けてビックリ。箱には入っておらず、プチプチで直接巻かれた状態。
一応、トレイのようなものには入っているが、大丈夫か、これ?
動作確認
不安になりながら、動作確認してみる。
操作
操作方法は、UV-5Rとほぼ同じ。UV-5Rを使っているなら、操作には迷わない。あれが使い易いかどうは別として。あ、UV-5Rにある「BAND」スイッチは、KT-8900にはない。
周波数ステップの選択肢には20kHzはなかった。仕様通りではあるが。しかし、UV-5Rは仕様上は20kHzはないも関わらず実機では20kHzが選択できたので、ちょっと期待していたのだけど。まぁ、10kHzにしておけばいいか。
VFOダイヤルがおかしい。滑る。ちょっとでも早く回すと付いてこない。それどころか、逆に動くことも。ゆっくり回せばいいのだけど…。大きく動かしたい場合は、マイクのキーパッドを使わなきゃダメという感じ。ひょっとして、個体不良?箱に入っていなかったし…。
受信
まず、音がでかい。これは、海外のレビュー記事を見てもそんなことが書かれている。車載用として考えたら音がでかいのは有利なんだろう。反面、小さい音で聞きたいときには、調整がちょっと微妙(すぐに爆音になる)。ボリュームを絞りきっても完全には音は消えない(小さい音で聞こえる)。
それよりも問題は、受信音にノイズが乗ること。スケルチが開くと「ジジジ」っていう(わりと速いテンポで)。ボリュームを最小に絞ってもノイズは聞こえる。ボリューム位置によらず、ノイズ量は一定の感じ。なので、小音量で聞く際には相対的にノイズが大きくなる。調べてみたら、同様な報告を発見。
QYT KT8900 – digital noise on audio
http://ik1zyw.blogspot.jp/2015/08/qyt-kt8900-digital-noise-o…
この記事によれば、マイクコネクタを挿すと発生するらしい。試しにマイクを抜いてみたら、確かにノイズは消えた。
この問題、解決はしていない模様。「車載だし、慣れちゃったし」みたいな感じ。でも、結構気になるなぁ…。
それと、外部スピーカ端子はないと言ったレビューも見かけるけど、この個体では、背面のジャックはスピーカ端子だった。このあたりも初期モデルと比べて改良されているみたい。
送信
ダミーロードをつないで送信出力のチェック。
MHz | High | Low |
---|---|---|
145.00 | 24W | 13W |
433.00 | 20W | 15W |
手元のメータでではあるが、VHF、UHF共、送信出力は概ね仕様通り。それにしても、なんとも大らかなLowパワー(笑
これだけのパワーが出るにもかかわらず、電源ケーブルは心配になるほど細い。シガープラグ仕様。
そして、注目すべきは、やはり、本体の小ささ。年賀ハガキと比べてみると幅はハガキとほぼ同じ。奥行きはハガキよりもずっと短い。
実にかわいいサイズ。まぁ、極論すれば、UV-5Rの送信出力をアップしただけなので、このサイズ収まることは別段不思議でもないか。
これだけ小さくて、20Wとか25Wも出せることを考えれば、やはり、冷却ファンは必須だろう。それでも、(大出力な)Lowパワーモードで使った方が無難な気も。初期モデルには冷却ファンはなかったようなので、やはり問題になったのだろう。あとから取って付けたものだろうから、ずっと回転しているのかと思ったのだけど、送信時だけ回るようになっていた。単純にPTTに連動しているのではなく、PTTスイッチを押すと一呼吸置いていから冷却ファンが回転を始める。PTTスイッチを離したあともしばらくファンは回り続ける。それはそれとして、しばらく電源を入れていたら、受信だけでも本体が結構熱を帯びる。
ハンドマイクはだいぶ大ぶり。外国人向けサイズか?KenwoodのMC-43Sよりも一回り大きい。
左から、MC-43S、KT-8900のマイク、VX-3。ハンディ機よりも大きなハンドマイクとは(笑
また、PTTスイッチも硬い。指で押すというよりも手のひらで握る方が楽かも。
プログラミング
では、いよいよ、CHIRPを試す。ソフトウェアとKT-8900との通信は問題なくできた。しかし、操作周波数の設定は、グレーアウト。
ガーン。期待していたCHIRPでも周波数範囲の設定ができないとは…。
QYTのサイトからダウンロードしたソフトや、プログラミングケーブルに付いていたCDにあったソフトでも試してみたけど、やはり、操作周波数の変更ができなかった。
そんな中、UV2B8900_VIP_CPSというソフトウェアで変更できるという情報を頂戴した。この方は、プログラミングケーブルにそのソフトが付属していたとのこと。プログラミングケーブルの出品者にその名前のソフトが有るかどうか確認してから注文するか?
箱問題
やはり、箱に入っていなかったことは気になる。VFOの滑りも不良品の可能性もあるかも知れないし。
ということで、業者に問い合せた。「箱に入っていないのはなぜだ。本当に新品か」と。写真も付けて。そしたら、「問題の詳細を説明してくれ。また、追加の写真やビデオを送れ」と。いや、ないものを写真やビデオに撮るのは不可能なわけで、「ないものは撮れない。さっき送った写真がすべてだ」と返信した。そしたら、「返品受諾」との返事が来た。あれ?ちょっと拍子抜け。
別途、eBayから、「返品用の発送ラベルが業者から来るので印刷して業者に送り返すように」とのコメント。どうやら、ラベルは電子データとして送られれてくるのでそれを自分で印刷して使うらしい。ラベルの送付期限も決められいて、翌日まで。それまでに届かなかったらeBayに仲介を依頼することができるとあった。
ラベルが届くのを待っていたのだけど、結局、期限を過ぎても届かず。eBayに仲介を依頼した。すぐに返事が来て、販売者に次の三つの選択肢を示して指示したとのこと。
- 発送ラベルの発行
- 返送料金の送付
- 返金
返信の猶予は五日間とのこと。もし、販売者から回答がない場合は、返品の必要はなく、全額返金してくれるそうだ。
ということで、今は、その業者からの回答待ち。
【追加情報】互換機
互換機と言うか、OEMによると思われる別型番と言うか。
Juentai JT-6188Plus
http://www.juentai.com/product_detail.php?id=175
Zastone MP300
http://www.zastone.com/product/showproduct.php?lang=en&…
CHIRPでこれらの型番を指定してKT-8900からデータを取り込むことができた。ただし、取込後はKT-8900として認識されていた。
以前の記事で、BTECH UV-2501がKT-8900と同じものじゃないかと書いたけれど、違っていた。例えば、UV-2501のマニュアルによれば、ハンドマイクの「#/LOCK」きーの短押しで送信出力のH/Lがトグルするとあるが、KT-8900にはそんな機能はなかった(マニュアルにも記載なし)。
CHIRPでUV-2501を指定してKT-8900からのデータ取り込みを試したらエラーになった。
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