前置き(ことの発端)
ある装置の実験を行っているとき、電源投入時にスイッチに目視でわかるほどのスパークが生じました。この装置は電源入力部のコンデンサが比較的大く、そのため電源投入時に大きな電流が流れてスパークを生じたと考えられます。
SAAP01やSAAP02も電源入力部のコンデンサが比較的大きいため、同様の問題が発生する可能性があります。実際にSAAP01で電源投入テスト(もちろん、コンデンサのチャージは毎回抜いて)を行ってみたところ、なかなかその現象を捉えることはできませんでしたが、数十回に一回程度、目視でスパークが見えました。このときは実際のスイッチだと内部が見えないので、適当なワイヤをスイッチ代わりして電源を投入し、その様子を見ました。
本当はビデオ撮影してその様子を掲載したかったのですが、頻度が低い上、目視でなんとかわかってもビデオでは上手く撮れないため残念ながら断念しました。
対策方法(スパークキラー)
頻度が低いとは言え実際にスパークが発生していることは確認できましたし、また、目視ではわからないスパークはほぼ毎回発生しているでしょう。そのため、対策を行ったほうが良いだろうと思います。具体的にはスイッチ部にスパークキラー(サージアブソーバ)を取り付けます。例えばこのようなものです(ルビコンのデータシートから引用)。
秋月電子などで購入できます。
この部品の中身は抵抗とコンデンサですから、それで代用することも可能です(下の回路図のスイッチの上に付けた抵抗とコンデンサ)。
先程のデータシートを見ると、抵抗は47Ωのものと120Ωのものがあり、コンデンサは0.033μFのものと0.1μFのものがあるようですので、この程度の定数のものを使用すればよいだろうと思います(フィルムコンデンサを使うようです)。
【補足】市販のスパークキラーの定格はACで記載されていますが、DCでも使用できます。詳細はメーカの記事をご覧ください。
実装方法
SAAP01やSAAP02の場合、これらの部品をスイッチに直接取り付けるのは困難ですが、その配線上に付けるのは比較的容易です。
SAAP01の場合
SAAP01の場合は、下の写真のC1とC14の空きランド(スルーホール)を利用して取り付けるのが簡単です。
実装した様子が下の写真。
SAAP02の場合
SAAP02の場合も、部品番号は違いますが、行うことは同様です(基板が汚いのはいろいろ実験したためです。気にしないで下さい)。