PR

オペアンプの両電源と単電源、ポップ音の違い

オペアンプによるヘッドフォンアンプをいじっていて、電源をオン/オフした際のポップ音が電源の供給方式によってかなり違うことに気づいた。

電源の供給方式の具体的な話(回路)は前の記事

この記事の実験装置を使って電源を入れたときと切ったときの出力波形(ノイズ)を測定してみた。なお、入力信号はなし(何もつながず、オープン状態)。出力は、ヘッドフォンの代りとして22Ωの抵抗。

まず、単電源動作。電源オン時に+2Vくらいまで振れ、その反動で-1Vくらいまで逆に振っている(聽感上は爆音と言っても過言ではないレベル)。その後、750msあたりのちょっとした山が電源オフ時のもの(聽感上はソフトだが、はっきり感じる)。

次に両電源動作。電源オン時に発生するのはわずかな山。+100mV程度。イヤフォンで聞くと「ちょっと聞こえるな」という程度。電源オフ時のノイズは(このスケールでは)見えない(聽感上でもわからない)。

続いて、秋月方式(両電源動作だけど、カップリングコンデンサありで、イヤフォンの電圧基準は供給電源のGND(0V))。電源オン時のピークは+1.5V位。マイナス側には振らない。聽感上は、これも爆音レベル。電源オフ時も大きめのポップ音(ピークが高くない分、オン時よりはソフトな印象)。

ついでにもう一つ。動作は両電源で、出力はカップリングコンデンサを通したもの。秋月方式でイヤフォンの基準電圧を1/2Vccにした格好。電源オン時もオフ時もカップリングコンデンサなしの場合とほぼ同じ。コンデンサが入るとはいえ、端子の両側が同じ電圧なのでショックは発生しない(理想デバイスではないので出力DCオフセットはわずかながらあるだろうとは思う)。

よく見たらこれだけ縦軸のスケールが違っていた。他は0.5V/divで、これは0.2V/div。

以上、前回と今回の結果から、ノイズの観点からは両電源動作させたほうが良いと言えそう。


コメント