Banggoodから新たなアンテナチューナがレビュー用として届いたので紹介。
特徴・外観・内部など
型番はATU-10-0Aだけど、以前レビューしたATU-10とは別物(ややこしい)。ATU-10は1~10Wで小型。ラッチリレー式なのも特徴。
今回のATU-10-0Aは0.2~20W。サイズはATU-10よりもだいぶ大きい(下の写真はATU-10-0Aの上にATU-10を乗せたもの)。ラッチリレーではない。対応周波数はどちらも1.8~30MHz。
中身はATU-100と同じだろうと思ったのだけど、だいぶ違う。こちらはトロイダルコイルではなくて空芯コイルが使われている。並行に並んでいるのが気になるが…。
ケース内はスカスカなので、もう一周りか二周りくらい小さく作れそうな気がしないでもない。
前面パネルの裏はLi-Poの充電回路や昇圧回路と思われるものが並んでいる。LEDの足がスイッチのナットに干渉しそう(LEDを先に付けたらナットが回せないような…)。
パネルの裏にURLがあったのでアクセスしてみた。製品情報にちゃんと掲載されている。あまり詳しい情報はないが。
http://www.sz-plaza.com/pd.jsp?fromColId=103&id=90
このページを見ると、製品名は「ATU-10-0A」ではなくて、正しくは「ATU-10-OA」なのかもしれない(「ゼロエー」ではなくて「オーエー」)。
Banggoodの販売ページにはコネクタがBNCのものとUHFのものとが掲載されている。ここで紹介しているATU-10-0AはBNCの方。UHFの方はATU-100-0Aという100Wモデルだと思われる。
話が前後するが、USB Type-Cケーブルが付属している(充電用)。付属品はそのケーブルだけ。取説などもない。
動作確認
上述のとおり中身はATU-100と同じかと思ったら違ったが、販売ページの情報を見る限りでは使い方(操作方法)はATU-100と同じようだ。つまり、
- 電源スイッチを入れる。
- TUNEボタン長押しでTUNEモードに入る。
- 送信するとチューニングする。
という流れ。おそらく、SWRが高いと自動チューニング(再チューニング)するだろうと思う。
電源スイッチを入れる(なぜか下に倒す)してもしばらく何も表示されなくて壊れているのかと思ったが数秒経ったら表示された。電源を切ってすぐの再投入なら表示もすぐに出る。しばらく経ってからの再投入だとまた数秒待たされる。昇圧回路の都合?
起動時の表示はATU-20と、製品名とは異なっている。
では、IC-705につないで動かしてみる。
- 送信出力は約0.5W(IC-705の出力設定で5%)。
- 3.5 → 7 → … → 28 → 50 → 1.9 MHzの順でチューニングさせる。
- 50MHzは仕様外だけど試してみた(ATU-100は50MHzにも対応しているので)。
- IC-705では50MHzは送信出力設定がHFとは別の管理になっており、このときは5Wになっていたようだ。
- 1.9MHzが最後になったのは特段の意味はない。たまたまというか、うっかりというか、3.5MHzから始めてしまったため。
アンテナが適当なワイヤだったためSWRが落ちていないバンドもある。もうちょっとマシなアンテナを使って後日試してみようと思う。
ビデオを見ると10MHzではTUNEモードへの切り替え(ボタン長押し)を忘れているが、自動チューニングが機能している。ただし、高SWRを検出してからチューニング動作に入るのでその分動作が遅くなる。無線機の終段にはよくないかも(ローパワーなら気にするほどでもないかもしれないけど)。
また、仕様では0.2Wからチューニングできるそうなのでやってみたところ、ちゃんとチューニング動作してくれた。0.1Wだとチューニング動作したりしなかったり。
まとめなど(販売情報)
- 使い方はATU-100と同じ。TUNEボタンを長押ししてTUNEモードにして送信するだけ。または、高SWR検出で自動チューニング。おそらくATU-100をベースに、このメーカがカスタマイズしたものじゃないかと思う。
- 0.2WからチューニングできるのでQRP運用にはありがたい。その上、上限は20W(別のATU-10は1~10W)。
- 筐体サイズが大きめなのがやや難。せっかくQRP向けなのでもっと小さいケースに収めてほしいところ。
- 50MHzは仕様外だけど、一応、チューニングできた(実用性は不明)。
- この手のものの中では安価。これは良い点。
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