背景
以前、UV-K5の不要発射の状況をtinySA Ultraを使って測定してみた。
スプリアス領域が悪いのはわかっていたのだけど、帯域外領域も悪く見えている。Twitter / Xなどで見かける情報だと帯域外領域は悪くなさそうなのだけど。
ちょうど、JG3PUPさんがブログにUV-K5のスプリアス測定の結果をブログに載せてくれた。
やはり帯域外領域は問題ないようだ。tinySA Ultraでの測定結果が悪いのは、tinySA Ultraの限界であろう。
うちにあるものでこうした測定ができそうなものとしては、RSP1Aがある。
そもそもはSDR受信機なのだけど、3rdパーティ製のソフトウェアでスペアナがある。
これでUV-K5の帯域外領域の不要発射を測定してみようというのが今回の趣旨。ただ、これは元々スペアナではないので内部でノイズが発生するのか色々見えてしまって、どれが本来の信号(測定対象)なのかわからないという問題がある(なので、あまり使っていない)。
測定
なにはともあれ、測定してみる。UV-K5からは60dBのアッテネータ(40dB+20dB)を通してスペアナに入力する。
145MHz
まず、tinySA Ultraで測定。
145MHzでのF3Eの帯域外領域の範囲は、中心周波数fc±20~100kHzの範囲(占有周波数幅の許容値が40kHzで、上限/下限はその2.5倍なので)。
続いて、RSP1Aによる測定。
InputのOffset dBの値は最大で50dBにしか設定できない。アッテネータが60dBなので60と設定すべきなのだけどしょうがない。10dB違うので、本当なら+3dBmくらいになって欲しいが、-6.7dBmを示している。うーん…。
それはとりあえず置いておいて、帯域外領域の不要発射はマーカBとCの位置で、共に約-70dBc。tinySA Ultraでの測定でも数十kHz離れたところなら-70dBc程度なので、こんなもの?設定(IFの周波数やWindow)を変えると見え方が色々違ってくるので、どのようにせっているのが適切なのかは良くわからないのだけど。
435MHz
435MHzのF3Eでは、占有周波数幅の許容値が30kHzなので、帯域外領域はfc±30~75kHz。
これだと-52dBc位となってしまう。が、測定方法を変えるとこうなる(スパンを狭めて上下を別々に測定。NFFTの値も変えてある)。
こうやって見れば良さそうに見える。が、本当にこれで良いのかはわからない。
こんなことをやっていると、しっかりしたスペアナが欲しくなる。
コメント
遅ればせながら、UV-5K(8)を入手しました。430MHz帯だけ、スプリアスを測ってみました。
スペアナは、DSA815です。安物チャイナ製スペアナです。
測定系の同軸ケーブルのロスを考慮しない値です。
430MHz 10dBm
2倍 -44dbm
3倍 ノイズフロア以下
なので、不要輻射は、-51dB
帯域外領域
10dBmに対して
-52dBm
なので、不要輻射は、-62dBでした。
144MHzは測っていません。
ありがとうございます。
帯域外領域もスプリアス領域も概ねの他の方の結果と同じですね。
この程度と思って間違いなさそうですね。