egzumer氏版のカスタムファームウェアをインストールして、機能・性能が最初の状態よりもかなり向上した。
とは言え、まだまだ気になる点があるので書き出しておく。ダメ出しという意味ではなく、今後に期待ということで。なお、これはegzumer氏版のバージョン0.16に基づくもの。
音が硬い・ノイジー
特にAM(航空無線)。元々の状態では音が悪過ぎで、強い信号は割れてしまってどうしようもなかった。それよりは遥かに良くなったけど、まだ不満は小さくない。
高音域を出しすぎているのか音が硬い。弱い信号ではノイズがひどい。
これは航空無線を受信しているときの音声スペクトラム。信号は弱い。
600~800Hzあたりの盛り上がりがおそらく音声。これに対して、2kHzから上のほうが遥かに大きく、これが全部ノイズ。「シャーッ」と聞こえて、音声が聞き取りづらい、というか、何か言っているようだということ以外はわからない。
こちらは強めでクリアな信号。
2kHzより上は相対的に小さくなっていて音声が聞き取りやすい。
次が、FT-60(八重洲)で受信したもの。
音声部分がぐっと盛り上がり、2kHz以上は抑えられている。これだと「シャー」は聞こえずにとても丸く聞こえる。非常に聞きやすい。
AMでは2kHz以上をすっぱり切ってもいいんじゃなかろうか?音楽を聞くわけではないので。
FM(アマチュア無線)だとここまでひどくはないが、弱めの信号だとやはり高音域のノイズがやかましい。全体的な印象として、高音域が強調された感じがする。
Sメータが軽すぎ
FT-60でSメータが振れるか振れないかという弱い信号でもUV-K5だとS5とかS6とか簡単に振れる。FT-60でS5くらいだとUV-K5でS9とか+の表示。感度自体は極端な違いは感じないけど、何しろSメータが軽い。
スケルチが深い
スケルチは0から9の10段階。0だとオフ。1でもスケルチが深くてちょっと弱い信号では開かない。10段階もあるのだから、刻みをもっと下の方で細かくできたらなと思う。
スペアナモードでAMが復調できない
スペアナモードでエアバンドをワッチするとまともな音にならない。AMよりもUSBにしたほうがまだ音声っぽい(が、SSBで周波数がズレた特有の変な音になる)。
試しに一つ前のバージョン0.15をインストールしてみたらちゃんと復調できる。0.16のスペアナモードのAMはバグってる?
【追記】この問題はv0.20で解消された。Sメータが軽すぎる点も改善された。
USB充電はノイズが大きい
USBで充電すると内部で発生するノイズが大きく、充電しながらだと使い物にならない。「USB充電は緊急用」とマニュアルにあるのはそういうことなのかもしれない。なお、USB充電中は送信するなとマニュアルに記載されている。
なお、これはUV-K5本体の問題であって、ファームウェアとは無関係。
もちろん、良いところもたくさんある。小さくて軽くて安くて、18~1300MHzまで受信できて、USB(SSB)も復調できて、スペアナモードもあって等など。だからこそ、受信音の音質などがもうちょっと良くなってくれたらなと思う。ともかく、「おもちゃ」としてとても面白い。独自ファームウェアを開発してくれている方々に感謝するとともに、今後にも大いに期待。
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