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いけちょさんパドルにエレキーを組み込む

いけちょさん設計の3Dプリンタで作るパドル(二軸タイプ)を先日作った。

このパドル、下は出力用のジャックが入るだけでほぼ空洞。エレキーが入れられるんじゃないかと思ってやってみることにした。そのためにというわけでもないけど、3Dプリンタも買ったので、色々試してみたいということもあり。

YACK

で、入れるエレキ―。K3NG CW KeyerならTTKY01でも使ったので勝手はわかっている(つもり)。しかし、あれだと非常に多機能がゆえ、色々と入れたく(実現したく)なる。もっとシンプルなものはないかと探して、YACK(Yet Another CW Keyer)というのを見つけた。

これは、DK3LJさんが開発した、ATtiny45を使ったシンプルなもの。とはいえ、Iambic AにもBにも対応していたり、メモリ機能もあったり、コールサイン聞き取り練習機能もあったりと、機能は割と豊富。公式サイトはこちら。

これをベースに、いくつかの派生があるようで、今回はこちらのものを使うことにした。

オリジナルからの主な変更は、マイコンがATtiny85に変更され、メモリが増加(2→4)したこと。

実装

基本的に、公開されている回路をそのまま組んだだけ。強いてあげるなら、バッテリ(CR2023)でも外部電源でも動作するようにした。

フレームはいけちょさんが公開しているSTLファイルを元に、それに穴を開けたり基板取付用の出っ張りを付けた。外形寸法は変更なし。こう書くと簡単そうだけど、何しろ3Dプリンタは初めてなので、CADもプリント出力も大いに苦労した。

一応、できはしたけど、問題も多い。

  • 音が非常に小さい。
    • 5V動作ならまぁまぁ聞こえるけど、バッテリ(3V)動作だと聞こえづらい。
    • 蓋を閉めるとさらに音が小さくなる。
    • バッテリがヘタってくるとほとんど聞こえない。
  • DCジャックは裏のナットが向きによってケースに収まらない。
  • 内蔵電池と外部電源をスイッチで切り替えるようにしたけど使いにくい。
    • スイッチは素直にON/OFFにした方がわかりやすい。

3Dプリンタ

購入したプリンタは、ANYCUBIC Photon Mono 4Kというモデル。光造形タイプ。

光造形タイプは積層タイプと比べて造形精度が高いけど面倒と言われる。レジンの扱いや洗浄、二次硬化などが。まぁ、基板のエッチングとか写真の現像とかそれを考えれば似たようなものじゃないだろうか?それに、積層タイプはフィラメントの保管(湿度管理)が大変だという話も聞くし、どっちもどっちじゃなかろうか?

一緒に買ったものは、レジンとUVライト。

レジンは臭いがきついと言われるが、(アルコール洗浄ではなく)水洗いタイプならそれほどでもないらしい。3Dプリンタ本体と一緒に買うと割引で買えるものがいくつかあったが、水洗いタイプはこれだけだったのでこれを選択。

ANYCUBIC Photon Mono 4Kの開梱からプリントまでの一連の流れはこれがわかりやすかった。

複数のパーツをまとめてプリントできるので効率が良い。

途中をすべて端折ったのですんなりプリントできたみたいだけど、そんなことはなく、最初はベース(?)の保護フィルムを外すのを忘れていてプリントできなかった。プリントできないだけならまだしも、ベースに張り付いていないだけで、レジンの液の中で中途半端に出来上がったものが沈んでいた。レジン液は不透明だからそれにも気づかず、二回目からプリントできなくて悩んだ(ベースが下まで降りずに、すごい音がする)。

そのうち、中途半端な生成物がレジン液の中にあることに気づいたが、ただあるだけじゃなくて、底に張り付いていてはがすのにも一苦労。

気になっていた臭いは、レジンのボトルを開けたときにちょっと臭うのと、プリント終了後に本体カバーを外したときに臭い程度。プリント中はカバーを被せているので気にならない。

出来上がったら出来上がったで、ベースに張り付いている部分ははみ出している。外にははみ出すし、穴は潰れるし…。

この対策は今後の課題。とりあえずは、はみ出しを削ったり、穴を開けたりで対処。ヤスリだとらちが明かないのでハンドグライドツール(いわゆるリュータ)を使ったら、今度はあっという間に削り過ぎ…。

それでも一応は使える状態ではあるので組み立ててみる。しかし、組立時にネジ締めで割れるというトラブルも。

フィンガピースの一枚もよく見ると割れている。光造形のレジンは割れやすいとは聞いてはいたけど…。

正直なところ、JLCPCBのプリント出力サービスを使うのが楽だと思う(ネジ締めで割れることもなかったし)。自分でプリントするとすぐに試せるというメリットは大きいが。

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