たまたま、私の信号をモニタしていたjh8jnfさんから指摘を頂いた。2倍音が出ていると。氏によれば、オーディオ段のどこかでクリップしているのだろうと。ALCを限界まで振らせたり、気づかずにオーバさせていることがあったりするのが原因かな。フォーンなら交信相手から変調が汚いと教えてもらえることもあるけど、JT65ではそうしたこともなく自分で知るのは難しい。指摘していただけるのは大変ありがたい。
さて、オーディオ信号がクリップすると倍音が出るのかと、そういう視点で見てみるとたくさん見つかる。
これは、DF 1750Hz位で出しているのが二倍の3500Hz位にも出てきている。当然だけど、帯域も二倍に広がる。以前から上の方にJT65よりも広い帯域の信号が出ているが何か不思議だったのだけど、こういうことかと合点。
こちらはかなりぐちゃぐちゃ。特に、上から三段目。750Hz付近に二局(ひょっとして三局?)あり、それらが二倍の1500Hz付近で確認できる。
わりとユニークなケースがこれ。
1100Hz位のものが二倍の2200Hzあたりにも見えている。途中で送信を終了したので、二倍の方もその時点で止まっている。別の局の信号ではなく、間違いなく倍音が出ている証拠。ただ、2700Hzあたりにも同じタイミングで送信が止まっている信号があるのが疑問ではあるけど…
そして、すごいのがこちら。
1000Hz強で出している信号が二倍の2000Hz強に、さらにその二倍、つまり元のDFの四倍の4150Hzあたりにも現れている。当然、帯域も四倍になって。
どこでどう歪んでいるのかわからないけど、少なくともALCのレベルは守らなきゃ汚い信号を撒き散らすことになるんだろうな。気をつけねば。
【補足】
今回の話は、送信者と受信者(私)のQRG(真の周波数=リグの周波数)が一致していることが前提。両者が違っていれば、別のところに倍音が見える。実は、jh8jnfさんから指摘を受けたときは、こちらのQRGをずらしていて、それを言い当てられた。すごい。
続き
コメント
JT65の汚い信号 、いま一時間ほど滝を見ていて、歪ませたほうがレポートは-1になりますね。
歪んでいる方がいいとは思いませんが、それが結果的に良いのであるのなら、研究の余地はありそうです。
歪ませた場合、不要輻射の問題もあると思いますが…
それならば(個人的には)パワーが出る送信機で綺麗な信号を送る方がまだ他局の迷惑にならないのではないか、と思います。
デジタルモードとALCに関する記事をブログで書いております。
http://jp1lrt.asablo.jp/blog/2018/05/09/8848055
PCから全く歪みのない信号がRIGに送られるのであれば、JT65 FT8ではALCが振れていても問題ないように思えます。
手元のTS-690の取説によれば、SSBでもCWでも「ALCの範囲を超えないように」と記載されています。JT65/FT8などはどうかはさすがに記載がありません(何しろ、当時はそんなモードはありませんでしたから)。自分の信号を簡単にモニタできればいいのですが。