ダイポール(逆V)を上げるべく、バランを作成する。14、18、21MHzのマルチバンドの予定。なので、バランは14MHz対応の必要があるが、余裕を見て7MHzで設計する。
ただ単に普通に作ったのではおもしろくないので、1:1のバランとコモンモードチョークをセットにする。見方によっては、強制バランとフロートバランのセット。
フロートバラン
まずは、フロートバラン(コモンモードチョーク)。コアは、FT140-43。「トロ活」によれば、伝送インピーダンスの60倍以上ということなので、7MHzで3000Ωが設計値。計算にはこちらのサイトを利用させてもらった。
http://toroids.info/FT140-43.php
ということで、巻数は9回。ちなみに、9回巻きだと14MHzでは、6300Ωほどになるようだ。
2.5D-2VをFT140-43にW1JT巻で9回。
特性はまずます。SARK-100でのSWRチャートをキャプチャしたのだけど、手違いで消してしまった。まずまずとは言え、思ったよりはよくなかった(50MHzでSWRが1.2位だったかな?)。ひょっとして、テスト用のケーブルが悪さしているのかと思って、ダミーロードを測定してみたところ、チョークを入れた場合とほぼ変らないSWRチャートだった。やはり、ケーブルやみの虫クリップの影響のようだ。
【追記】
その後、このミノムシクリップはろくでもない物だったことが判明。これじゃ、直流的には接触していても、高周波がまともに測れるとは思えない。
強制バラン
続いて、1:1のバラン。こちらは、コアはFT114-43。同じく「トロ活」によると、伝送インピーダンスの5倍以上が必要。ということで、7MHzで250Ωで計算してみる。
巻数4回が最低必要回数ということになった。
以前、1:9 UNUNの実験で使った5回巻のものがあったので、これでテスト。
特性は、悪くはないが、イマイチ(これもキャプチャ画像を消してしまった)。ベタ巻き(平行巻き)だと、線間が開いてしまうのがよくないのだろう。以前、1:9 UNUNの実験ではトリファイラ巻きで良い結果にならなかったが、あれは線のよじりがきつすぎて、結果、曲げにくく上手くコアに密着させられなかったせいかもしれない。そう考えて、ゆるいトリファイラ巻きで試すことにした。線同士が離れなければいいだろうというつもりで、1cmあたり1~2回程度のよじり。
巻数は、取り敢えず7回。多目ならほどいて減らせるので。
また、測定に使っていたケーブルとみの虫クリップがよくないことがわかったので、試しにアンテナアナライザに直結してみた。GND側は輪ゴムで止めた(笑
これで測定したら非常に良い結果が得られた(写真ではあまりいい数値になっていないが、撮影時に接続がちょっとズレたのだろう)。上の方(50MHz)がややよくなかったので、6回巻きにしてワイヤを短くした。設計では14~30MHzのつもりだったけれど、7~50MHzまで充分使える特性が得られた。
ケースへ実装
最終的に組み上げ。
これでも非常に良い特性だった。チャートを消してしまったのが悔やまれる…
ということで、後日、一旦、外に設置したバランを開けてダミー抵抗を繋いで測定してみた。
あれ?変に波打ってる。4.5mほどの同軸ケーブルをつないでの測定だったのだけど、その影響?
コメント