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ハムフェア2022とGEISAI#21

この週末(2022年8月20・21日)はハムフェア2022に参加。前回(2019)に続いて、AKCのメンバとして出展。21日は同じ会場(東京ビッグサイト南棟)で開催されていたGEISAI#21をのぞいてみたらとても面白かったので、いくつかピックアップして紹介。別記事にしようかとも思ったけど敢えて同じページ内で紹介。「オリジナル作品を生み出す」という意味では、AKCとも通ずるところがある、などとこじつけを考えてみたり。異世界がつながると面白いかも。

ハムフェア2022

出展者として

AKCとしての出展案内はこちらのページ

以下、個人的な反省点など。

当日

AKCのメンバは今回は8名が出展・頒布。ブースが狭いので一日目と二日目でそれぞれ4名ずつが出展者を分けた。来場者からすれば、それぞれの日で別のものしか頒布を受けられないので不便だっただろうと思う。全員が一斉に頒布した前回(2019)は朝の行列がものすごいことになったけど、今回は二日に分散した結果、そこまでの混雑にはならなかったと思う。それでも結構な行列にはなったが。

上の写真は二日目。列がだいぶ減った状況。一日目は自分が頒布側だったのでよくわからないが、列になるというよりも、わっと一斉に押し寄せた感じだったように思う。

出展者を日によって分けたことは、出展者からするとブースに張り付いている日は一日だけなので、別の日は他のブースを見学できるメリットがあった。

出展者としてブースに張り付いていると、いろんな方がいらしてくれて楽しい。今回、一番目立ったていたのはTwitterでつながっているこちらの方。

無線機と多数のアンテナを背負っていてすごいことになっている。写真だとビッグサイトの天井の鉄骨と区別がつきにくいのが残念だけど。これで、確か19kgとおしゃっていたかと思う。さらにフル装備でバッテリなどを積むと35kgになるそうだ。

頒布品事前予約

今回は事前予約も受ける方式にしてみた。なお、これはAKCとしての取り組みではなく、私個人の頒布品に関して(AKCは団体として頒布するのではなく、メンバがそれぞれの作品を頒布するスタイル)。頒布品と事前予約に関する案内はこちらのページ

事前予約の目論見

事前予約方式にした理由は、大きく二つ。一つは、混雑の緩和(感染症対策としても)。前回の経験から朝一が大混雑すると想像できる。事前予約しもらえば混雑が避けられるだろうと。これは目論見通りに言ったと思う。かなりバラバラのタイミングで引き取りに来てもらえた。

もう一つの理由は頒布品の持込みを楽にしたいこと。前回は前日準備と当日との二日に分けて頒布品を持ち込んだ。それでも重量がかなりあって大変だった。ケース付きのキットは、ケースもガラエポ基板で作っているので結構重い。一台、二台ならどうってことはいけど、それなりの数がまとまるとかなりの重量になる。あの重い荷物を運ぶことを思うとそれだけで憂鬱。そこで、5,000円以上は送料無料として、できるだけ郵送頒布にしてもらうようにと促した。そのようにお願いしたところ、今回はほとんどの方が郵送を利用してくれた。送料分は持ち出しになってしまったけど、当日持込みはだいぶ楽だった。

それと、事前予約の受付は前日いっぱいとしたが、これは失敗だった。締め切り時間をすぎるまでパッキングできない。前々日までとすべきだった。

引渡しの反省

事前予約品をどうすれば当日間違いなく引き渡せるかが課題。そこで、予めそれぞれの方の分を袋に分けて入れてすぐに渡せるように準備した。予約者リスト作ってチェックする方法も考えたけど、それよりも予め分けておくほうが確実だろうと思ったので。

ところが、実際にやってみると、引取りに来た方の袋を探すのがかなり大変。だいぶ待たせてしまった方もあった。申し訳ない。仕分けた袋を申込者名で管理したのが失敗だったと思う。受付番号を発給してそれで管理すると良かったかもしれない。それなら順番に並べることもできるので探すのは楽なはず。当日、番号を忘れてしまった方も出てくるかもしれないので、番号と名前のリストは用意しておく必要はありそう。

ここから考えると、事前予約は郵送だけにするのがいいのかもしれない。でも、それも芸がないし…。また、郵送は郵送で、個別の梱包がやはり大変。送料+梱包材料費の持ち出しも、わかっていたこととはいえ、痛かった。まぁ、その分、当日持込み品が減ったメリットも大きいのだけど。

当日引渡し分は事前仕分けせずに、事前予約分だけをまとめて一つの袋に入れておくという方法も考えられる。事前予約分と当日頒布分の区別さえしておけば大丈夫だろう。申込者一名ごとに名前・申込み品・金額をプリントした紙を用意して、当日、その場でその紙に記載された品物を渡すというのがシンプルかな?

当日の支払い用に代金をわざわざ封筒に入れて用意してくれている方も複数いらっしゃった。小銭をしっかり準備してくれている方も多数。この点はとても助かった。事前申し込みしたことで支払額が明確になるので、支払う方にとってもわかりやすかったのかなと思う。なお、申し込んだにも関わらず引き取りに来ないといったトラブルはなかった。

売れる頒布品・売れない頒布品

事前予約ですぐにその枠が埋まった品は、当日分もすぐにはけた。一方、事前予約があまり入らなかった品は、当日もあまり売れなかった。当たり前なのかもしれないが、「事前予約があまり入らなかったので、当日たくさん持っていこう」と言うことにしたものは、結局、たくさん持ち帰ることになってしまった。

当日の室温

今回の頒布品の一つのRMEE01は温度計機能を持ってるので、会場内の温度を測ってみた。

開場前は24℃前後でTシャツだと肌寒いくらい。

開場後、混雑してくると室温は上昇。27℃前後。

その後、落ち着いてきたら25℃前後に下がった。開場中はだいたいこんな感じ。

見学者として

二日目もAKCブースに主にいながらも、あちこち見て回ったりもした。以下、メーカサイトを回った印象(アルファベット順)。

ALINCO(アルインコ)

新機種DJ-X100の実機。パネルの表示がとても綺麗。漢字もきれいに表示されていた(写真には残念ながら漢字表示は撮っていなかった)。パネルの解像度を聞いてみたけど、その場にいた方ではわからないとのことだった。残念。

「ぜひ、送信機能も入れてください」と伝えておいた(苦笑いされたような気も…)。

ICOM(アイコム)

目玉は新製品のIC-905だろう。RFモジュールのサイズ感がわかるようにカタログ(A4)を並べて写真を撮っておいた。アイコムの展示品には、(おそらく)すべて「抗菌・抗ウィルス加工済」の表示があった。

係の方もいらっしゃったが、質問はロボットで受けるスタイル。リモートで技術者が答えてくれるみたい。質問者(見学者)は音声でのやり取りだけど、向こうからは画像も見えているっぽい(ロボットの額に「第三の目」が仕込んであるみたい)。

コントローラの厚さ(奥行き)が気になったので聞いてみた。コントーロラだけなら薄くできそうなものだから。回答は、PoE給電のための電源部(48V昇圧)の発熱が大きいとのこと。そのため、内部はダイキャストで放熱していると。705の筐体との共通化ということもあるけれど、そういう事情で大きくなってしまっているそうだ。

発売時期についても聞いてみたけど「『未定と答えるように』と言われている」とのこと。結構フレンドリにいろいろと答えて頂けた。好印象。

それにしても、今、こういう144MHz~10.1GHzの野心あふれるアマチュア機を開発するとは、企業体力が相当あるのだろうと想像する。

KENWOOD(ケンウッド)

実はかなり期待していた。事前に「HF帯アマチュア無線機のアウトドアでの移動運用の楽しさを訴求」とサブタイトルを付けたプレスリリースを発表していたので、HFのモービル機/ポータブル機という隠し玉でもあるんじゃなかろうかと。しかし、残念ながら、そういう発表はなかった。

キャンピングカーの前に置かれたポータブル電源と無線機。写真だと小さな無線機に見えるけど、それはポータブル電源が非常に大きいため。物はTS-590G。

よく見ると、ポータブル電源から無線機へはDC供給ではなくて、テーブルの下に置かれた安定化電源を通して行っている。

「KENWOODブランドのポータブル電源を作って13.8Vを直接供給すればいいのに」と説明員さんに伝えたら「KENWOODブランドのポータブル電気はある。でも、中身は同じ」との回答。「だからこそ、13.8V仕様のものを」と言ったら、非常に迷惑そうな顔をされた。雰囲気がとても悪かったので早々に退散(これ以上何か言ったら怒られそうな感じだった)。以前はどんな質問にも丁寧に答えてくれる印象だったのに、変ってしまったようだ。

VTuberに力を入れているようなので、そちらから新規顧客層を開拓していこうという方針なのだろうか?

YEASU(八重洲)

新製品FT-710 Aessがメイン。商品カタログも配布され(PDF版もあり)、発売は来月とのこと。

来場者が座って操作できる大量に並べられたデモ機が圧倒的な存在感だった(10台くらいあった?)。自由に操作できる状態とはいえ、使い方がさっぱりわからないので教えてもらった。気になっているAessについて。

Aessとは「Acoustic Enhanced Speaker System」のことだそうで、本体内蔵のスピーカと標準付属の外部スピーカSP-40の二つのスピーカを使って立体的でクリアな受信音を生み出すとのこと(hamlife.jp記事)。

実際に操作しながら教えてもらえたところによると、本体内蔵スピーカと外部スピーカに割り振る音量を変える機能とのこと(0~100%)。音質の異なる二つのスピーカを同時に鳴らしてバランスの良いところを探せるっていう感じみたい。実際に聞いた感じは確かに違って聞こえる。が、それが「立体的」なのか?そもそもモノラルだし。という質問をしようととしたら、「前と上から出るので立体的」というような説明を先にしてくれた。ステレオフォニックの立体的とは違う話だわ。

なお、外部スピーカは本体に固定される格好。中に特別な何かがあるわけではなくて、スピーカユニットの入ったエンクロージャだそうだ。なので、本体との電気的な接続は外部スピーカ端子だけ(おそらく一般的な3.5mmジャック)。別のスピーカをつなぐこともできるそうだ。「でも、SP-40が非常に良く出来たスピーカですから」ともおっしゃっていた。

説明員さんの印象はとても良かった。

GEISAI#21

21日(日)は同じ南棟の下の階で「GEISAI#21」というイベントが開催されていた。まったく予備知識なし。でも係の方の法被に「芸祭」と書かれてたので、芸術祭なのだろう。無料とのことだし、ちょっとのぞいてみた。

入場時は手荷物検査と金属探知もあった。液体はその場で「一口飲むように」とのこと。音楽系のイベントとか、こんな感じなのかな?ハムフェアでこれをやったら入場までがものすごいことになりそう。

GEISAIとは?

中に入って係の人に聞いて少し聞いてみた。何とかさんがやっているイベントでとか説明されたけれど、この方面には明るくないので知らない。ともかく「GEISAI」で検索すればわかるということはわかった。

こちらがそのサイト。

一言とで言えば、若手アーティストの発掘イベントのようだ。確かに若い出展者ばかり(ハムフェアとは大違い)。美大の学祭のようでもある。

目にとまった作品

全体的な傾向としてはおどろおどろしい作風のものが多かった。明るい色使いでも表現されいている内容がおどろおどろしものも少なくない。そういう作品が少しある、というのなら際立ってよかったのかもしれないけど、ちょっと多すぎて食傷気味。

もちろん、そのようなものばかりではなく、ポップで楽しい雰囲気のものももちろんある。ザーーーーっと回って目にとまった作品をいくつか紹介。撮影とブログへの掲載の許可は各アーティストさんからもらった。また、分かる範囲で、公式サイトやTwitterへのリンクを入れておいた(Instagramは上手く埋め込めないのでテキストリンクで)。

SUGIMOTOAMY

肉がモチーフ。木にアクリル絵の具で描いているそうだ。

Johnna Slaby

青が印象的な抽象画。公式サイトを拝見したら、様々な色の作品があった。ちなみに、日本語が非常に達者。

宮下卓己

タイトルは「土人形達」とあった。高さは10cm弱かな?素朴ながらとってもポップな印象。なんとなく、サザエにも見えるようなものもあったり。素焼きかな?

Yuko Hikosaka

なんだろう?よくわからないけど、不思議な色使いにひかれた。

Instagram

Keriro

存在感の強い主張する顔に引き寄せられた。多分、ぜんぜん違うんだろうけど中南米が頭に浮かんだ。

Instagram

福永成美

バーチャルギャラリで作品を見られるようになっている。「印刷するとお金がかかるから」と。すべてデジタル作品だそうだ。

そのバーチャルギャラリは出来合いのシステムらしい。それを使って作品を公開している。Webで見られる ⇒ こちら

Insagram

妄想屋台プロデューサー

子供の頃アニメの背景画にショックを受けて描き始めたそうだ。時代とともに取り壊されていく好きな建築物が移動できたら楽しいだろうというコンセプト。デジタル作品には動きもあった。

桑宮 亮

反射素材を使った作品。とにかくキラキラしていてた。左のファイルの表紙も銀色に光っていたのだけど、レンズを通すと虹色に分解して見えた。上からはLED照明を当てているとのこと。

ケビンばやし

とっても緻密。その場で作品作りも。

開場時まっさらだったところから描いていったそうだ。確か14時頃だったと思うので、この時点で4時間程度。

この記事を書くにあたってTwitterをチェックしたら、完成作品が上がっていた。

ILLMAN

ポップな印象を受けたのだけど、かなり深い意味があるようだ。


以上、GEISAI#21をさっと回って、目にとまった作品。

「上の展示会の出展で来ている」と話すと「ハムってなんですか?」という反応がほとんど。「美味しそうな展示会ですね」と、完全に食べる方だと思ったという反応も当然のように。「無線ってわかります?」って聞いても「分からない」と。「じゃ、モールスは?」って聞いたら「あ、トンツーの。SOSとか」と通じたり。アーティストさんは未知の世界のものに興味がある人が多いのか、アマチュア無線ってあまりにも異世界な話だっと思うけど、結構食いついてくれる方もいらっしゃった。

畑違いなブログだけど、掲載することを快諾くださったアーティストさんたちに感謝。

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