水晶振動子(16MHz)をNanoVNAで測定してみた。
上のグラフがインピーダンス。下がレジスタンス(赤・左)とリアクタンス(青・右)。レジスタンスはせいぜい数十Ω。一方、リアクタンスはピークでは±数百kΩ。桁違い。このリアクタンスの図は一アマの試験問題にも出てくる。
- H14年08月期 A-07
- H20年12月期 A-06
マーカはリアクタンスがほぼゼロのポイント(=共振点)。
周波数が共振点より低い領域では容量性リアクタンスで、それを超えると誘導性リアクタンス。少し上がったところでリアクタンスが急激に上昇し、位相が反転する。ここがマーカ2。そこから上の周波数では再び容量性リアクタンス。
こちらは村田のサイトから引用したもの。
今回の測定結果では、マーカ1が15.9947MHz、マーカ2が16.0230MHz。
また、こちらの記事も大変参考になる。
2ページ目にリアクタンスの図が出てくる(要会員登録。無料)。それによれば、下の共振点よりもわずかに高いところで使用するものだそうだ。なので、これで「16.0MHzの水晶振動子」ってことなんだろう。
それにしても、水晶にこんな特性があるなんて、一体誰がどんなきっかけで気づいたんだろうか?
ところで、発振周波数の測定は、回路に接続せずに行うものらしい(プローブを近づけて容量結合)。こちらも村田のサイトから引用したもの。
もう一つ参考に。シミュレーション。
【補足】 NanoVNA本体ではリアクタンスのグラフは表示できるがインピーダンス(|Z|)のグラフは表示できない。そのため、NanoVNASaverを使った。NanoVNA本体でも|Z|のグラフ表示ができればいいのに。
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