前回の続き。
NJM2113の外付け抵抗の値を変更して増幅率をもっと下げてみる。
前回は入力部の4.7kΩに上げた。今回はそれに加えてフィードバック抵抗を47kΩに下げてみる。そして、スピーカに直列に入れる抵抗の値をいくつか変えてNJM2113の表面温度が60℃を超える時間を測る(Vccは13.8V。その他の機材や手順はこれまでと同じ)。
実験結果。
抵抗値 [Ω] | 60℃を超えるまでの時間 [s] |
---|---|
0 | 12 |
10 | 35 |
22 | > 120(56℃) |
39(47 // 220) | > 120(40℃) |
0Ω(要するにスピーカ直結)でも12sまで伸びた。でも、これはさすがに使えない。22Ωで2分間では60℃に達しない。39Ωでは40℃で止まったが、音量がだいぶ小さくなってしまう。47Ωも試してみたけど、ほとんど聞こえないほどに音が小さくなったので、温度測定は行わず。
22Ωの場合で、その両端の電圧をオシロスコープで見たところ約920mVrmsだった。0.922/22=0.0385[W]なので、1/4Wの抵抗で全然問題ない。実際、手で触っても熱を感じない。NJM2113の発熱の感じは「手で触ることはできるが、触り続けるのは無理(数十秒が限界)」と言ったところ。これくらいなら、おそらく大丈夫だろう。
22Ωよりも10Ωの方が音量は大きいのだろうけど、聴感上は違いを感じない(ちゃんと測定すると違うのだろうとは思うが)。また、10ΩだとVccが5Vの場合は(ボリュームを上げすぎると)出力波形が潰れる(このことからも10Ωの方が音量は大きいのだろうとは思う)。
ということで、10kΩ、47kΩ、22Ωの組合せを採用しよう(あくまで今回の場合。入力信号のレベルにもよるし)。本当はもっと大音量で鳴らせることを期待したのだけど、発熱問題を考慮すればこのあたりが手の打ちどころかなと。
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