もうだいぶ前になるけれど、NanoVNA-H4をレビューした際に、「NanoVNASaverと接続するにはちょっとした工夫が必要」と書いたまま放置していた。というのも、あの記事を書いた数日後にNanoVNA-H4に対応したNanoVNASaverがリリースされたため。その前の版で使おうとしたら、「Pythonの環境を用意して」というところから始めなきゃいけなかったのだけど、対応版が出たので何もする必要がなくなった。で、ついついそのままに…。
今更感が無きにしもあらずだけど、さっと紹介。
ダウンロード
NanoVNASaverはこれまで通り、GitHhubから入手できる。
0.3.xからはリリースしている人が変った。以前は、つまり、元々の開発者はmihtjelさんだったのだけど、0.3.xからはzarathさんがリリースしている。どういう経緯なのかは知らない。NanoVNASaverのページ自体は変っていない。完全に引き継だのかな?0.3.3のリリースノートに次の文章がある。
Nearly all code changes by @zarath and @MZachmann, so please no complaints to @mihtjel.
余談ながら、0.3.xの主な目的は、
Support for S-A-A-2 / NanoVNA V2
ということだと思う。そのついでに、H4も対応した、と。
現時点での最新版は0.3.7。
下の方に行くと各OS用のパッケージ(用のリンク)がある。
必要なものを持ってくる。Windows 64 bit版なら「NanoVNASaver.x64.zip」
使い方
ZIPファイルを展開すると、実行ファイルが一つだけ入っている。
これを起動すればNanoVNASaverが立ち上がる。インストール作業などはない。この辺りは以前の版と同じ。
使い方も、基本的に以前と同じ。過去に書いたNanoVNASaver関連の記事一覧はこちら。
https://www.jh4vaj.com/archives/tag/nanovnasaver
実際にNanoVNASaverにNanoVNA-H4を接続して動かしてみた様子。
以前の版ではNanoVNA-H4の画面キャプチャが上手く行かなかった(解像度が異なっているため)。0.3.7では上のようにちゃんとキャプチャできる。
また、安定性も向上している感じ(あまりクラッシュしない)。それと、以前は周波数の補助単位(kやM)は大文字小文字を正確に入力しなければならなかったけど、ここは「いい加減(lazy)」に変更されたのがちょっと嬉しいかも。
主だった変更点
0.3.3~0.3.7のリリースノートから目についたものを拾っておく。
0.3.3
- Support for 202 Datapoints/scan with NanoVNA-H
- Support for attenuator at S11
0.3.4
- Add Antenna Analysis
0.3.6
- sweep worker now initializes full dataset on setting changes
Therefore no resize of charts when doing multi segment sweeps - changing datapoints in DeviceSettings are reflected in SweepSettings widget step size
- added MagLoopAnalysis
0.3.7
- Added a delta marker
- Segments can now have exponential different step widths (see logarithmic sweeping)
- More different data points selectable (shorter are useful on logarithmic sweeping)
- Frequency input is now more “lazy”
10m, 50K and 1g are now valid for 10MHz, 50kHz and 1GHz - Added a wavelength field to Markers
NanoVNA-H4については、こちら。
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