「シールド板付きNanoVNA」にも高域特性改善のための改造をやってみる。
これまでの話。
改造
前回の結果を踏まえて、今回はR13に3.9pFのチップコンデンサ(2012Mサイズ)を乗せるだけとする。
- 改造前
- 改造後
ややボッテリ気味。R16のランドにもハンダが乗ってしまったようだ。まぁ、良いかな。しかし、今回、フラックス洗浄したところだけがやけにきれい。
特性測定
改造前と改造後の比較。どちらもシールド板を取付けた状態で測定(ケースは自作品)。
ファームウェアは0.6.0。
改造前、改造後とも、測定前にキャリブレーションを実施。
なお、PCに接続するとグラフがややざわついた。PCからのノイズか、NanoVNA内部のUSB充電回路がノイズを出しているか?バッテリ駆動させて写真に撮ればもう少しきれいなグラフになるのだけど、画面キャプチャを撮ることにしたのでPCに接続した。
50kHz ~ 1500MHz
TX: 開放、RX: 終端
- 改造前
- 改造後
S21は明らかに改善している。1200MHz付近で改造前は-20dBをやや下回る程度だったものが、改造後は-40dB以下と、20dB位改善した。
NanoVNASaverでの測定結果も掲載しておく。
- 改造前(以前の記事からの再掲)
- 改造後
こちらの測定では、S21は前回も割と良い結果だったので、その違いはあまりない。S11は非常に良くなっている。
TX: 終端、RX: 終端
- 改造前
- 改造後
S11、S21とも、-20dB程度だったのが-30dB程度に改善(1200MHz付近)。
NanoVNASaverでの測定結果。
- 改造前(以前の記事からの再掲)
- 改造後
S11の改善、特に1300MHzを超えたところの改善が顕著。1.2GHz帯も多少改善しており、実用度が高まったと思う。
1200MHz ~ 2700MHz
ファームウェア0.6.0では上限が2700MHzにまで拡張されている
とのことなので試してみる。なお、NanoVNASaverではクラッシュして測定できないので省略(周波数は設定でき、スイープも開始できるけど、結果のデータを処理できないような感じ)。
TX: 開放、RX: 終端
- 改造前
- 改造後
どちらも1500MHzを超えると苦しい。
TX: 終端、RX: 終端
- 改造前
- 改造後
こちらも同様の結果。
@edy555さんもこんな上の方がマトモに動くとは言っていない。どんな様子かみてみたという話。
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