シンプルなATtiny13A
AVRのお勉強の続き。割と一般的で、かつ、シンプルと思われるATtiny13A-PUをネタにして調べてみる。8pin DIPという小さなもの。ATtiny2313の方がピン数が多くて(20pin)いろいろと使い出があるかと思ったのだけれど、こちらにはADC(ADコンバータ)が搭載されていないようなのでパス。
まず、ATtiny13A-PUの主なスペック。
項目 | 値 |
---|---|
ピン数 | 8 |
ROM | 1Kバイト |
RAM | 64バイト |
動作速度 | 最高20MHz |
動作電圧 | 1.8~5.5V |
I/O数 | 6 |
DIPタイプのピンアサインをデータシートから引用。
I/Oピンは、単なるデジタルの入力や出力だけでなく、様々な機能に割り当てることができる(機能を変更できると考えた方が良いか?)。データシートなどを眺めて、次のように理理解した。
項目 | ピン数 | 備考等 |
---|---|---|
PWM | 2 | 一つの8ビットタイマ/カウンタ |
ADC | 4 | ADコンバータ(10ビット) |
AIN | 2 | アナログ比較器 |
INT | 6 | 外部/内部割込み |
dW | 1 | デバグワイヤ |
SPI | 3 | Serial Peripheral Interface |
いろんな機能が割り当てられるようになっていて複雑。
例えば、8ビットのタイマ兼カウンタが一つあり、その出力が二本あってPWMとして使えるようだ。このピンも他の機能に割り当てられるようになっており、その機能に割り当てたら、当然、PWM出力としては使えない(はず)。
SPIはISP(In-System Programming)用のポートとして使う。RESETを含めると4ピン。
ポート番号を軸に、一覧に整理してみた。
ポート | pin | ISP | ADC | AIN | OC | PCINT | dW | CLK | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PB5 | 1 | RESET | ADC0 | PCINT5 | dW | ||||
PB4 | 3 | ADC2 | PCINT4 | ||||||
PB3 | 2 | ADC3 | PCINT3 | CLKI | |||||
PB2 | 7 | SCK | ADC1 | PCINT2 | T0 | ||||
PB1 | 6 | MISO | AIN1 | OC0B | PCINT1 | ||||
PB0 | 5 | MOIS | AIN0 | OC0A | PCINT0 |
OCがカウンタの出力(PWM出力)。
PCINTは割込み。
dWはデバグワイヤの出力。
CLKIは外部クロックを使う場合の入力。ピン数が少ないので、内部クロックを使う方が現実的だと思う。
Tはタイマ/カウンタの外部クロック入力。これも、特殊事情がない限り、内部クロック利用の方が現実的。
この表とにらめっこして、どのピンにどの機能を割り当てるか(割り当てられるのはどこか)を考えることになると思うが、ここまでの理解はあっているだろうか?
ATtiny85と比較
ATtiny13Aと同じ8ピンのAVRにATtiny85がある。ピンアサインを眺めていると、両者はピンコンパチっぽい。正しくは、ATtiny85がアッパーコンパチというべきか。
ATtiny13A-PU DIPタイプのピンアサインを再掲。
続いて、ATtiny85-20PU DIPタイプのピンアサイン。こちらもデータシートから引用。
両者をPBnで比べるとピン番号は一致している。また、各ピンの機能はATtiny13A-PUにあるものはATtiny85-20PUにもある。追加された機能はあるが、削られた機能はない。ということは、追加機能を使わないなら、ATtiny85はATtiny13Aのメモリを増やした上位互換品として使えそう。
項目 | ATtiny13A-PU | ATtiny85-20PU |
---|---|---|
ピン数 | 8 | 8 |
ROM | 1Kバイト | 8Kバイト |
RAM | 64バイト | 512バイト |
動作速度 | 最高20MHz | 最高20MHz |
動作電圧 | 1.8~5.5V | 2.7~5.5V |
I/O数 | 6 | 6 |
※動作電圧に関して、低電圧対応版のATtiny85Vというモデルがあり、こちらなら1.8~5.5V。
追加されている機能を拾ってみる。
項目 | ATtiny13A-PU | ATtiny85-20PU |
---|---|---|
8ビットカウンタ/タイマの数 | 1 | 2 |
PWM出力 | 2 | 4 |
システムクロック出力 | なし | あり |
X’tal接続 | 不可 | 可 |
ソフト的なところは見ていないのでわからないけど、ハードウェアの面では上位コンパチと見て良さそう。
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